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週刊テレビ評

1強政権下でのテレビ報道 「李下に冠を正さず」は死んだ=金平茂紀

 中国の古典に由来する有名なことわざに「李下(りか)に冠を正さず」がある。スモモ(李)の木の下で冠を直そうと手を上げると、スモモの実を盗むのかと疑われるから、そんな誤解を抱かれるような行動はすべきではないという、君子(人の上に立つ者)の規範として、千数百年にわたって語り継がれてきた教えである。2017年の日本で、このことわざは死んだ。つまり、日本の現実がこのことわざを無効化したのだ。

 この国では今、それどころか、李下を政治の力で「特区」に指定し、権力者の「よき理解者」「腹心の友」「妻が名誉校長(園長)をつとめていた」など、特定の関係を持つ人間たちがスモモを好きなだけ取ってもいいことにした。おぞましい世の中に成り果てたものだ。モラルの退廃は、政治家や官僚にとどまらず、本来はそれをチェックすべき司法、警察、メディア(御用記者の害悪はここでは触れない)にまで及んでいる。上が腐ると、…

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