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最前線の記者がそれぞれの取材テーマを論じます。1976年にスタートした毎日新聞を代表するコーナー。

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認知症国際会議 声上げる当事者=野口由紀(京都支局)

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ADI国際会議で拳を突き上げる丹野智文さん(右端)ら=京都市の国立京都国際会館で4月28日、小松雄介撮影
ADI国際会議で拳を突き上げる丹野智文さん(右端)ら=京都市の国立京都国際会館で4月28日、小松雄介撮影

希望、尊厳 失わぬ社会を

 京都市で4月下旬に開催された認知症に関する世界最大の会議「第32回国際アルツハイマー病協会(ADI)国際会議」には78カ国から約4000人が参加し、認知症当事者は過去最高の約200人にも上った。実名を公表して意見を語った人も、前回京都で開かれた2004年には2人だったのに、今回は十数人。当事者自身が声を上げ、ともに生きる新しい時代の到来を印象付けた。だが、当事者の話を具体的に施策や地域づくりに生かすためには、社会全体でさまざまなスキルアップが必要だとも感じた。

 認知症の人は国内で約462万人(12年)、25年には700万人前後となるとの推計がある。誰もが認知症の人と隣り合い、あるいは自分が認知症になる可能性がある。私は今回の会議に向けて、昨年10月ごろから取材を続けてきた。認知症になっても尊厳を保ち続けられる社会がどうしたら実現できるのかを知りたかったからだ。

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