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いま、防災は

南海トラフを震源とする巨大地震が起これば、甚大な被害が予想される。東日本大震災も教訓に、できるだけ軽減させようと努力する住民、自治体、科学の「いま」を追った。

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巨大地震に備える/2 「隠れ避難所」、素早く把握 携帯接続中の基地局分析で

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携帯電話の基地局位置情報を利用した避難者動向の分析について説明するソフトバンク・システム戦略室の小和田香担当課長=東京都江東区有明3の東京ビッグサイトで5月24日、金森崇之撮影
携帯電話の基地局位置情報を利用した避難者動向の分析について説明するソフトバンク・システム戦略室の小和田香担当課長=東京都江東区有明3の東京ビッグサイトで5月24日、金森崇之撮影

 「助けてください。救援物資が届きません」。昨年4月の熊本地震発生直後、ツイッターやフェイスブックなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上に、こうした書き込みがあふれた。避難者の居場所を素早く特定し、必要な支援物資を届ける方法はないのか。官民の挑戦が始まっている。

 5月24日、東京・有明の東京ビッグサイトで開かれた企業向けセミナーで、携帯電話大手ソフトバンクのテクノロジーユニット・システム戦略室の小和田香担当課長が登壇した。「熊本地震では、揺れの大きかった地域から周辺に人が移動したことが分かりました」。スクリーンには熊本県の地図が映し出され、人口が普段より多い地域を示す赤い四角が、地震翌日から比較的震度の小さかった地域に表れる様子が示されていた。同社の携帯電話の位置情報から得られた分析結果だ。

 熊本地震では車中泊やテントなど、自治体の指定避難所以外で避難生活を続ける人が多かった。そのため、自治体は実態把握に時間がかかり、支援物資が届かないという課題が生まれた。

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