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地底3キロ 震源を直接この目で 

震源を調べるためドリルが設置された南アフリカのモアプ・コツォン金鉱山=ペニー・リーベンベルクさん撮影(小笠原教授提供)
震源観測のイメージ

東北大など国際PT 南アの金鉱山で掘削調査を開始

 地震の震源を世界で初めて直接観察しようと、立命館大や東北大、米スタンフォード大など9カ国の大学や研究機関による国際プロジェクトチームが、南アフリカの金鉱山の地下3キロ付近から震源まで掘削する調査を始めた。周辺で起きた地震の震源が800メートル以内にあると予測され、2年計画で実施する。地震発生のメカニズム解明につながるか期待される。

 南ア北部のモアプ・コツォン金鉱山では約120年前に採掘が始まり、地下約3キロまで鉱脈が掘り進められている。多くの空洞ができた影響で岩盤がひずみ、マグニチュード(M)2前後の地震が日常的に発生している。

地下3キロ付近から震源調査が進む南アフリカのモアプ・コツォン金鉱山の地上付近=3月、ベルセット・ニコラスさん撮影(小笠原教授提供)

 立命館大理工学部の小笠原宏教授によると、自然に起きる地震も岩盤のひずみから破壊が始まると考えられており、金鉱山地下の震源で断層の様子や岩盤に加わった力などを調べることで、どんな環境が地震の始まりや大規模化、終息を決めるのかが判明する可能性があるという。

 チームは2014年8月と17年に鉱山近くで発生したM3~5.5の数回の地震のデータ分析で、震源が地下約3キロの水平坑道から50~800メートル先にあると予測。最寄りの3鉱山の坑道からそれぞれの震源や余震が活発なエリアに向かって直径7・6センチのボーリングを十数本実施する計画だ。掘削後にはセンサーを設置し、震動に加え、断層から発生する地下水やガスも分析する。

小笠原宏教授

 一方、今回の掘削地点には29億年前の陸と海の堆積(たいせき)物がある。地表の環境変化の影響を受けていないとみられ、米プリンストン大などの研究チームは太古の微生物の生存条件も探る。微生物活動の消長が確認できれば、地球初期の生命への理解を深めたり、火星などの生命探査に指針を与えたりできるという。

 掘削は日本時間の1日夜に始まった。小笠原教授は「観測データが豊富なM5.5の地震の震源と他の小さな地震の震源を直接調査し、比較することで新しい知見を得たい」と意気込んでいる。【北出昭】

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