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第2回渡辺淳一文学賞(集英社など主催)の贈賞式が東京都内のホテルであった。恋愛小説『マチネの終わりに』(毎日新聞出版)で受賞した作家の平野啓一郎さんは「正直に言って今の世の中にうんざりしており、せめて読んでいる間くらいは美しい世界に浸れる小説を書きたかった。多くの読者と共鳴したようでホッとしている」と喜びを語った。選考委員の一人の作家、宮本輝さんは「硬質かつ高尚で、非常に大きな器に盛られた作品だ」とたたえた。
同作は、天才的なクラシックギタリストの男性と知的なジャーナリストの女性が育む愛とそのすれ違いを、繊細なギターの音色に乗せて描く。贈賞式会場では平野さんと親交のある世界的ギター奏者の福田進一さんが登壇し、お祝いに「アルハンブラの思い出」を披露して喝采を浴びた。
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