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私だけの東京・2020に語り継ぐ

著名人へのインタビューを通じて、東京の魅力を再発見します。

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私だけの東京・2020に語り継ぐ

政治学者・姜尚中さん 商業主義が消した影

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姜尚中さん=内藤絵美撮影
姜尚中さん=内藤絵美撮影

 東京を近代日本の巨大な配電盤と表現したのは、作家の司馬遼太郎さんでした。全国から人を集めて、その力を地方に電流のように流していく。特に1964年の東京五輪から70年の大阪万博の頃まで、この循環構造が日本の活力を生み出しましたが、今はほとんど成り立たなくなっています。

 熊本に生まれ育ち、初めて東京に来たのは東京五輪の明くる年でした。その頃は、地方の田舎まで、巨大イベントが開かれたエキサイティングな空気が広がっていました。だから、東京を見てみたいという欲求に駆られたのでしょう。

 当時は中学2年生。夏休みに、友人のお兄さんが新聞配達していた販売所に1カ月間、近所の幼友達と転がり込みました。中学生にとっては大冒険です。九州からは鈍行列車でしたから、乗り継ぎを重ねて24時間以上かかったんじゃないかな。

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