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「食レポの神」は500円の「至高の一膳」を何に例えたか? あの彦摩呂が話題の「食べ比べ亭」全メニューを食べ尽くす!(GetNavi web)
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パナソニックの炊飯器「Wおどり炊き」シリーズで炊いたごはんのおいしさを味わえるレストラン「至高の一膳 食べ比べ亭」が、東京・銀座に6月6日より期間限定でオープンしました。こちらでは、4道県の銘柄米のごはん、お米の産地のごはんのお供と汁物をセットにした「至高の一膳」が各500円で食べられるといいます。
食レポの達人に銀座500円ランチの調査を依頼!
とはいえ、「至高の一膳」と謳っておきながら、500円って…安すぎでしょ? 実際のところ、どうなの? …そう思った編集部は、実際にお店に行って味を確かめてみることを決意。しかし、どうせなら4つの「至高の一膳」を食べ比べて、その違いを表現したい。ただそんな技術を持つ人物はいるのか…そう考えた我々が「あの人しかいない!」と思い至ったのが、グルメリポーターの大御所、彦摩呂(ひこまろ)さんです。彦摩呂さんといえば、古今東西のうまいものを食べつくしてきた食のプロ。「●●の宝石箱や~」に代表されるフレーズで味を的確に表現する「例えの名手」でもあります。
というわけで、同店のオープン初日、彦摩呂さんとともにさっそく同店を訪問。北海道・秋田県・岩手県・新潟県の人気料亭が手がけたという「至高の一膳」を彦摩呂さんはどう表現するのか? 以下でレポートしていきましょう!
かつてのライバル2社の技術が融合したのが「Wおどり炊き」
まずは、ごはんの味の違いを知るためにも、同店の炊飯に使われる炊飯器「Wおどり炊き」のことを軽く予習しておきましょう。
「Wおどり炊き」は2013年に誕生した高級炊飯器ブランド。誕生のきっかけは2009年、パナソニックが三洋電機を吸収合併したことに遡ります。かつて両社はバチバチのライバル同士でしたが、合併を機にモチモチのごはんが炊ける三洋電機の技術「可変圧力おどり炊き」と、ハリのあるごはんが炊けるパナソニックの技術「スチームIH」の融合が図られました。3年という長い開発期間を経て、2機種のいいとこ取りで誕生した技術が、ブランド名にもなっている「Wおどり炊き」なのです。
そんな「Wおどり炊き」は、6月1日発売の新モデルで、かまど炊きの炊飯工程“ひとにぎりのわら燃やし”を再現する新機能「加圧追い炊き」を追加。この機能を実現するため、スチーム発生ユニットの構造と材質をイチから見直しました。
これを聞いた彦摩呂さん、「すごいなあ。そこまでするんだ!」と感心しきり。そんな彦摩呂さんには、「食べ比べ亭」の名物、「食べ比べセット」から試食してもらいましょう! こちらは「Wおどり炊き」で炊いたごはんと、おどり炊き非搭載機種で炊いたごはんの食べ比べができるセット。「至高の一膳」を注文したあと、お膳ができるまでの待ち時間で楽しむことができます。果たして、両者を比べてみた感想は?
「ぜんっぜん違うわ! 甘みが違う!! 『Wおどり炊き』は粒の形がはっきりしていて、お米に甘みとうまみがある。うまっ! 感動やね。お米って本来こんなにおいしいんや、というのを感じさせてくれる味ですね。それと比べると、おどり炊き非搭載機種は甘みが抜けてしまった感がある」(彦摩呂)
「至高の一膳」とは4道県と「Wおどり炊き」のコラボ
「食べ比べセット」でエンジンがかかってきた彦摩呂さん。続いては、いよいよ4種の「至高の一膳」を試食…の前に、「至高の一膳」について軽く説明していきましょう。
「至高の一膳」とは、実は4道県とパナソニック「Wおどり炊き」がコラボするプロジェクト。各地のごはんをその土地ならではのごはんのお供&汁物とともに提供し、地方創生に貢献するという目的があるため、500円という破格の価格が実現したわけです。なお、炊飯には「Wおどり炊き」に搭載された機能「銘柄炊き分けコンシェルジュ」を使用。この機能が銘柄に応じて火力、圧力、スチーム時間などを細かくコントロールし、お米のおいしさを最大限に引き出してくれます。
ではいよいよ「食べ比べ亭」が用意する4種のメニュー、北海道「ゆめぴりか御前」、秋田県「あきたこまち御膳」、岩手県「金色の風御前」、新潟県「新之助御膳」を、彦摩呂さんに試食していただきましょう!
その1
北海道「ゆめぴりか御膳」
ゆめぴりかは、7年連続「特A」を獲得。北海道米のブランドイメージを大きく変えた、日本を代表するお米のひとつで、ほどよい粘りと豊かな甘みが特徴です。ひとくち頂いた彦摩呂さんは…。
「んん~、うんま~。踊ってる、踊ってる。米のよさこい祭りや!(※) 甘みが強~い! でも甘みと共に風味が立ってます。粘りもすごく感じますね!」(彦摩呂)
※札幌市のYOSAKOIソーラン祭りを指しています
ごはんのお供は「沖獲り銀鮭のいくら醤油漬け」。函館近海の沖獲り銀鮭からとれた卵から成熟した鮮度のよい粒だけを厳選して、北海道産の醤油に漬けこみ、ひとつひとつの粒が大きくツヤがあるのが特徴です。
「お米もいくらも光ってる。ルビーや、ルビー! まるで宝石箱や~…ってひさびさに言いました(笑)。いただきます! うわっ、うまぁ~。うん、うん、ゆめぴりかの甘み、これにいくらがつぶれたとき『じゅん』とくる塩加減がマッチして、なんともたまらんね!」(彦摩呂)
汁物は「北洋産紅鮭の三平汁」。鮭の身やあらを野菜と根野菜と煮込んだ塩味の郷土料理です。
「大きな鮭が入ってる! うまっ! 野菜の甘みがあるね。ちょっと待って……この鮭といくらを入れて……お茶碗のなかで親子が対面! ごはんと揃って三者面談や~(笑)。進路どうする~? って、んん~、うまい! 北海道は陸のものも、海のものの全部がおいしいから、ごはんは脇役になりがちやけど、この炊飯器で炊いたお米は、確実に主役やわ! このお米のおいしさをおかずが引き立ててるもん。よっ、主演俳優!」(彦摩呂)
その2
秋田県「あきたこまち御膳」
あきたこまちは、透明感、光沢、香りとも優秀でツヤツヤと輝くもち肌が特徴。旨み・甘み・粘り・歯ごたえなどバランスが非常によく、日本全国で食べられている定番銘柄です。「Wおどり炊き」で炊いたお味はいかが?
「すごい輝きですよ。イルミネーションのようにキラキラやね。うんうん、小粒ながら米のひと粒ひと粒がしっかりしているね。この口の中に立ってくる存在感、まさにお米の独立宣言や~」(彦摩呂)
ごはんのお供は「彩りがっこづくし」。秋田では漬け物のことを「がっこ」と呼んでおり、大根を燻してぬかと塩に漬けた「いぶりがっこ」はどこの家庭でも作られる人気のがっこ。秋田ならではの「ちょろぎ」「なた漬け」を加えた、まさに秋田のがっこずくしです。
「いぶりがっこのなんともいえん香り、この香りが口のなかでごはんに乗り移るよね。うわ~、乗り移ってる、乗り移ってる! 香りの心霊現象や~」(彦摩呂)
汁物は「鯛の塩魚汁かやき」。塩魚汁(しょっつる)という魚醤で味付けした鯛を、たっぷりの長なすやマイタケなどと一緒に味噌、塩、醤油、魚汁などで煮込んでいます。
「とても上品な味やね。塩分が抑え気味でもうまみが効いてる。和食の達人の作る味ですね。これはうまい~。わっ、大きなマイタケが入ってる。うわっはは~、すっごい! おだしのしみたマイタケがごはんと舞って、お口のなかが社交ダンスや~」(彦摩呂)
その3
岩手県「金色の風御膳」
金色の風は、ふわりとした食感でありながら、ほどよい粒感を楽しめる銘柄。粘りと豊かな甘みが噛むほどに口の中に広がっていくのが特徴です。
「見て、このツヤ! まさにお米のレフ板や~(※)。こんだけ光ってたらどんな大御所女優さんもきれいに撮れるで(笑)。嚙むと甘みと共に粘りがちょっと出てくるんですけども、これが本当に日本のごはんだな~と思うような、ほどよい粘り。食感も、ふわふわしてて楽しいね」(彦摩呂)
※撮影の被写体に向けて光を反射させる板のこと
岩手のごはんのお供は、三陸で採れた濃厚なうにを生きているうちに天然塩で漬け込んだ「北三陸濃厚塩うに」。深いうまみと適度な塩気に、彦摩呂さんのごはんも進みます。
「おおおお~うまい、うまい、おいしーい! うにの塩加減がごはんのうまみを引き立てる! ほんまに合うわ~。塩うにって日本酒とちびちびやる人もいるけど、白いごはんともめちゃめちゃ合う。口の中が味の待ち合わせ場所や~。ハチ公像もびっくりやね」(彦摩呂)
汁物は、大根、にんじん、山菜にとろろ汁をかけた汁物、「とろろ香るのっぺい汁」。
「うん、うん。やさしい味。北のほうのお汁なんで味が濃いかと思ったら、だしのうまみが素晴らしい。まさに料亭のすまし汁やね。山菜も入ってて胃腸が喜んでる!」(彦摩呂)
新潟ライスガールズが彦摩呂さんにご挨拶
残る試食は新潟の一膳のみ。と、その前に、彦摩呂の席に珍しいゲストが。来てくれたのは、新潟ライスガールズの大坂昌子(だいさか・まさこ)さん。真っ白な割烹着に、手ぬぐいを頭にかぶった姿はまさに農家のお母さんですが……。
「彦摩呂さん、こんにちは。私たち、農家の熟年女性で結成されたPRユニットなんです(笑)」(大坂)
「えっ、農家のお母さんたちのユニットなんですか? 面白いですね。お米は新米ですけど、人はベテランですね(笑)。新潟って米どころだけに、それぞれの地域がブランド米にすっごい力を入れてて、銘柄もいっぱいありますよね」(彦摩呂)
「そうなんです。今回、こちらで提供されている新之助も、今年から発売になる新しい銘柄なんです。粒が大きくて食べ応えがあって、ほろっとする〝ほろみ〟がある。コシヒカリとはまた別の新しい主張のあるお米ですよ」(大坂)
「話だけでもおいしそう! 早く食べたいわ~」(彦摩呂)
その4
新潟県「新之助御膳」
では、その楽しみな新潟県「新之助御膳」を試食してみましょう! 新之助(しんのすけ)は新潟県が約20万の候補から選抜した銘柄。大粒でツヤがあり、甘みが強く、口の中でほぐれやすい特徴を持っています。そのごはんを口にした彦摩呂さんは……。
「お米の甘みがすっごい強い! 割とやわめにふわ~っとした仕上がりやね。でも、弾力があってしっかりしてる。嚙んだらやり返してくるね。まさにお米の反抗期や~。そして、嚙めば嚙むほど甘みが出てくる。粒が大きめだからそのぶん、口に入ったときの満足度が違うね!」(彦摩呂)
そして、ごはんのお供は「極上熟成塩引き鮭」。新潟村上で揚がった鮭を村上の独特な気候風土のなかで約1か月熟成させ、ほぐし身にした逸品です。
「これは先人の知恵ですね。絶妙の塩加減。白いごはんのために生まれてきたような味やわ。米どころはやっぱりごはんに合うおかずも上手。秋に遡上してきた鮭が寒風にさらされて、同じ県で生まれたお米とついにここで出会うんですよ。まさに味の結婚相談所! 新之助と塩引き鮭。はい、カップル成立~(笑)」(彦摩呂)
汁物は「越後味噌を使った南蛮えび頭の味噌汁」。たっぷりの南蛮えびの頭のみを具材に、精白した丸米を使用した越後味噌で仕立てました。
「南蛮えびの頭が、いっぱい入ってる! うおおお~、味のヘッドパワーがす・ご・す・ぎ・る! 味噌よりもエビ味噌のうまみがまわってるね。このしっかりとした味のおかずが大粒で存在感のある新之助とぴったり合う。どっちも負けてないもん。うん、これはうまいっ!」(彦摩呂)
4種の「至高の一膳」を完食した彦摩呂さん。「それぞれのお米の味がめっちゃくちゃわかる。その土地で採れたお米は郷土料理に合う。これでワンコインってすごいおトクやね」と満足げな表情を浮かべていました。
「Wおどり炊き」のごはんは本当のかまどで炊いた味がする
では、最後に、彦摩呂さんに「Wおどり炊き」の感想を聞いてみました。
「こんなにおいしく炊けるなんてほんまにビックリやわ。いつものごはんと、ぜんっぜんちゃう! 特にゆめぴりかと、あきたこまちは普段から家で食べてるポピュラーなお米だけに、こんなに甘みが出るんやって驚きました。ごはんを踊らせて炊くとこんなにうまいとは。これはもう踊りまくりやね。まさにお米のリオのカーニバルや~」(彦摩呂)
彦摩呂さんは50種類の銘柄を炊き分けることができる機能「銘柄炊き分けコンシェルジュ」も大絶賛。ここからは思うところがあるのか、ちょっとシリアスに話してくれました。
「…普通の家庭では、お米を買うときって銘柄が偏りがちやと思うんです。インターネットで毎回同じのを注文するとか、冒険しないで、いつも同じ銘柄買ってる人も多いと思うんですよ。でもこの炊飯器を買うと、いろんなお米を最高の炊き方で食べ比べができるから、『このお米食べてみよかな』『あのお米食べてみよかな』って、チャレンジ精神が芽生えてくる。いろんな発見があるし、楽しみ方もいっぱいあるよね。ほんまにこれはいいわ~」(彦摩呂)
加えて、今回の企画を進めるうちに、あることに気づいたという彦摩呂さん。
「僕はロケで昔ながらのかまどで炊いたごはんを食べたこともあるし、籾殻(もみがら)を使って外で炊く釜で炊いたごはんを食べたこともあるけど、Wおどり炊きは、そういう釜で炊いたごはんと同じ味がする。本当の釜の味やね。家で使ってるのは6年ほど前に買った結構いい炊飯器やねんけど、それと比べてもこっちが格段においしい。すごい進化してるわ。でも不思議やね。研究を重ねて最新技術を追求していくうちに、昔ながらのかまどの炊き方に行きつくなんて。まさに温故知新やね。『Wおどり炊き』は、味の輪廻転生や~」(彦摩呂)
…やはりそこは、全国の味を食べ尽くしてきた彦摩呂さん。独特の表現で楽しく味をレポートしつつ、その舌の記憶をもとに「Wおどり炊き」の核心を突いてくるあたり、さすがは歴戦のグルメレポーターといったところです。今回の取材で、名人が名人たるゆえんを存分に堪能させていただきました!
さて、今回うかがった「至高の一膳 食べ比べ亭」は、6月18日(日)までの期間限定。営業は11:00~14:30(ラストオーダー 14:00)のランチのみで、しかも各「至高の一膳」につき、1日30食の限定です。彦摩呂さん絶賛の味に加え、500円という破格の価格もあって、今後人気が集まるのは間違いありません。この機会を逃して後悔することがないよう、いち早く訪れることをオススメします!
「至高の一膳 食べ比べ亭」開催概要
・実施期間:2017年6月6日(火)~6月18日(日)
・営業時間:ランチタイム 11:00~14:30(ラストオーダー 14:00)
・場所:プレミアムレストラン東京 金のダイニング
東京都中央区銀座5丁目10番13号 東洋ライスビル1階
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撮影/黒飛光樹(TK.c)
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