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ツバメの巣乗っ取り子育て 住宅事情変化が影響か

ツバメの巣を乗っ取り、子育てするスズメ=三重県名張市で

 土で固められたツバメの巣で、子育てに励むスズメが各地で確認されている。三重県名張市の幹線道路高架下では、ヒナに餌を運ぶ親鳥が頻繁に飛び交い、約40個ある巣の半分が乗っ取られた状態に。鳥類の専門家は「瓦屋根の民家が減るなど住宅事情の変化が、スズメの営巣に影響を及ぼしている」と分析している。【広瀬晃子】

 近鉄桔梗が丘駅(同市桔梗が丘1)近くの道路高架下には、イワツバメの巣が約40個あるが、ツバメがいるのは半分以下。市内に住む「日本野鳥の会 三重」の元理事、田中豊成さん(66)は「乗っ取りスズメ」と名付け、市内各地で調査している。発見したのは10年ほど前で、年々増加傾向にあるという。

 田中さんによると、ツバメとスズメは住宅地に営巣する鳥だが、タイプは異なる。運んできた土や泥を固めて軒下などに巣を作るツバメに対し、スズメはくぼみにワラを集めて作るため、屋根瓦の隙間(すきま)を利用する場合が多いという。

 人と自然の博物館(兵庫県三田市)の動物生態学が専門の研究員、布野隆之さん(40)は「昔ながらの民家によくあった隙間が少なくなってしまい、格好の営巣場所が激減してしまった」と指摘する。建物の耐震化などによって、屋根に軽量のスレート材などを使う住宅が増加。隙間を探すのに困ったスズメが、近くにあるツバメの巣を横取りしてしまう事態を招いていると懸念する。

 布野研究員は、スズメはツバメを襲って巣を奪うのではなく、ツバメがいない合間を縫って住み着き、戻って来たツバメが諦めて退散していると推測。「ツバメは渡り鳥なので、(昨年に作った)巣に戻ってみるとスズメが居座っている。言わば両方にとって災難な状況。生き抜くためにはやむを得ない手段なので見守るしかない」と話している。

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