1億総活躍

「65歳定年」一時検討、15年に政府 経済界反発、見送り

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 安倍政権が2015年9月に「1億総活躍社会」を打ち出した際、目玉施策として「一律65歳定年」の導入を検討していたことが分かった。高年齢層の生産性向上が狙いだったが、人件費増となる経済界の反対で断念した。しかし、労働力不足は深刻さを増しており、政府は再検討に向け環境を整えようとしている。

 法令が定める定年は現在60歳が下限。12年の高年齢者雇用安定法改正で、企業には希望者全員の65歳までの雇用が義務付けられた。定年延長や非正規での継続雇用などの方法があり、8割の企業が継続雇用を選んでいる。

 15年当時は緩やかな景気回復を背景に、中小企業を中心に人手不足が表面化していた。安倍晋三首相は同年6月に「労働力不足の解消がアベノミクスの最大の課題だ」と指摘。政府は定年延長が、長期的な視点でキャリアコースを描いたり、長年の経験を生かしたりして生産性を上げると考え、同年秋に事務方が経済界に「65歳に延長」を打診した。年金受給年齢のさらなる引き上げが議論しやすくなるとの思惑もあった。

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