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「村民総会」設置検討を正式表明

高知県大川村の和田知士村長=和田浩幸撮影

 議会を廃止し、有権者が予算案などを直接審議する「町村総会」について、高知県大川村の和田知士(かずひと)村長(57)は12日開会の6月村議会で、「村民総会」設置を検討することを正式表明した。人口が406人(5月31日現在)と離島を除いて全国最少で、2019年4月の議員の任期満了後、議会が存続できない可能性に備える必要があると判断した。町村総会は地方自治法に規定されているが、全国で設置実績は1950年代の1例のみ。

 毎日新聞の調査では、議員定数が10未満の自治体議長の4割超が「将来検討する可能性がある」としており、人口減少時代の「自治」のあり方を巡り議論の行方が注目される。

 村は四国山地の中央部にあり、65歳以上のお年寄りの割合(高齢化率)が4割を超える。有権者は約350人。議会の定数は6だが、全員が無投票当選で、うち3人は70代後半だ。公職選挙法では議員選の欠員が6分の1を超えた場合は補充の再選挙を義務づけており、次回選挙で候補者が確保できなければ村政が立ちゆかなくなる恐れがある。

 そのため、和田村長は4月上旬、町村総会の設置検討に向けた準備をするよう村幹部に指示した。総会は1951年から4年間、東京・八丈小島(現在は無人)の旧宇津木村(現八丈町)で実施された例しかないからだ。

 この日の村議会本会議には全6議員が出席し、防災情報などを伝える設備で全戸に中継された。和田村長は冒頭、「私は議会制民主主義を重んじている」と強調した上で、「行政に対しても議会に対しても村民の関心が薄れてきているのではと危惧している。2年後に迫った村議選で立候補者数が足りない事態になったときに備える」と述べた。

 村は今後、総会の課題などを抽出したうえで村民に説明資料を配布し、議論を促す。議会の存続機運が高まらない場合、和田村長は来年中に賛否を問う住民投票を実施する意向だ。

 この問題を巡っては、村議会も5月から町村総会の必要性を含め議会のあり方などをテーマにした議論を始めており、12月20日までに答申をまとめる予定。【岩間理紀、和田浩幸】

 【ことば】町村総会

 地方自治体で予算案や条例案を議決する議会に関し、地方自治法は町村に限って「議会を置かず、選挙権を有する者の総会を設けることができる」と定めている。町村総会の運営は議会に準じるとされるが、法律には具体的な規定がない。高市早苗総務相は町村総会を含む議会のあり方の見直しについて「町村議会の声に耳を傾け、検討を開始したい」と答弁した。

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