(1)ギリギリのタイミングで小惑星へのGOサイン
2017/6/13 10:30(最終更新 8/29 12:46)
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2010年6月13日夜、ぼく、小惑星探査機はやぶさは、小惑星イトカワへの往復旅行を終えて、地球の大気に飛び込み、オーストラリアの夜空を照らす特大の流れ星になった。その様子を見た人たちは、花火よりも明るく、昼間のような光を放ったと興奮して話していたという。「ただいま」。ぼくは地球の大気の中に溶け込んだ。
大気圏突入のちょっと前に、ぼくはイトカワで拾った微粒子を詰めた耐熱カプセルをそっと押し出した。カプセルは大気圏突入に伴う高温を耐え抜き、パラシュートを開いてオーストラリアの砂漠に舞い降りた。早速回収されたカプセルの中にはちゃんと、イトカワの微粒子が入っていたんだよ。こしょうよりも細かい目に見えないほどの粒だったけど、含まれている鉱物の組み合わせやなどから、確かにイトカワからのお土産だってわかった…
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