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「共謀罪」私はこう思う

犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の成立要件を絞った「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案について、政府は21日にも閣議決定し、今国会の成立を目指す方向だ。「テロを含む組織犯罪防止に不可欠」「捜査当局が乱用すると一般市民まで対象になりかねない」--など、賛否が割れる改正案。さまざまな識者の見方を取り上げる。

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「共謀罪」私はこう思う

弁護士・加藤久雄氏

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 ◆賛成

刑法改正での対応が筋 弁護士・加藤久雄氏(74)

 世界ではテロが深刻化しており、2020年の東京五輪・パラリンピックまでに防止のための法律は必要だ。「共謀罪」の立法趣旨は正しい。ただ、刑事法のあり方として疑問はあり「消極的賛成」という立場だ。

 テロ犯罪の多くは宗教・政治的信条を実現するためだ。人や情報の流通に国境の概念がなくなりつつある中で、外国と情報を共有しなければテロ組織による「越境犯罪」にさらされる危険は高まる。国内法を整備して国際組織犯罪防止条約を締結すべきだ。

 宗教・民族的対立が欧米ほどない日本人はテロ犯罪に鈍感だ。五輪のような国際大会は主義、主張をアピールしようとするテロ組織の格好のターゲットになる。1972年のミュンヘン五輪では、イスラエルの宿舎にパレスチナのゲリラが侵入し、選手らが射殺される惨劇も起きている。

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