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<ホームレス自立支援法>延長へ 困窮、路上で屋内で ネットカフェの若者SOS

 路上生活者の雇用や住居確保、全国的な実態調査を定めたホームレス自立支援法について、期限の2027年までの延長を定める改正案が13日、参院厚生労働委員会で可決され、14日の参院本会議で成立する見通しとなった。【西田真季子】

     同法に基づき国が調べて確認した路上生活者は5534人(17年1月現在)。初調査(03年)の2万5296人から大幅に減少したが、依然として路上で厳しい生活を送っている人たちがいる。

     12日夜、生活困窮者への支援やシェルター事業を行う一般社団法人「つくろい東京ファンド」(東京都中野区)の夜回り活動に同行した。同ファンドの代表理事、稲葉剛さん(47)は1994年から新宿区を中心に野宿者の支援活動に携わってきた。

     午後8時前、稲葉さんはボランティア約20人と事務所を出発した。この日は、月1回行っている中野区での活動日。近くの公園に着くと、暗闇の中で大きな荷物を抱えて歩き回る初老の男性や、空き缶を集めたゴミ袋を手にベンチに座る60代ぐらいの男性などの姿が見えた。稲葉さんらはレトルト米やお菓子、支援先を書いたチラシなどが入った袋を、1人ずつ手渡して歩く。広場に横たわっていた30代前後の男性は「このところ、ずっと外で寝ている」と疲れた様子で話した。この日、稲葉さんらは6人に物資を配り、同9時過ぎ、夜回りを終えた。

     稲葉さんは「20年の東京五輪の影響もあり、公園や道路の管理が厳しくなってホームレスの排除が進み、支援のアプローチも難しくなっている」と言い、実態調査やホームレスの人権への配慮を国の責務とする同法の延長を歓迎する。

     一方で、同法はホームレスの定義を屋外生活者に限定しているが、路上以外にもホームレス状態の人は増えている。この日、ボランティアで参加した男性(30)は以前、ネットカフェなどで生活しており、所持金が数千円になった3カ月前に都内の炊き出しで同法人とつながった。現在は自立へ向けて、同ファンドのシェルターで暮らしている。稲葉さんは「路上生活の手前であるネットカフェや脱法ハウスなどに暮らす『ハウジングプア』状態の若年者の調査も必要だ」と指摘する。


     ■ことば

    ホームレス自立支援法

     2002年に10年間の時限立法として施行され、12年に5年間延長された。路上や公園、河川敷などで屋外生活をする人を「ホームレス」と定義し、全国調査と基本方針の策定を国に義務づけた。一時宿泊や巡回相談、アフターフォロー、自立支援センターなどを国の責務で実施してきた。施策の一部は15年4月施行の生活困窮者自立支援法に盛り込まれた。

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