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松原隆一郎・評 『時がつくる建築 リノベーションの西洋建築史』=加藤耕一・著

 (東京大学出版会・3888円)

 1990年代の半ば頃から、既存の建物に手を入れる「リノベーション」物件が目に見えて増えてきた。経済の停滞や人口減少・都市縮小を反映した現象であろう。

 ところが建築の世界では、いまだに新築に比べ一段低い仕事と見る傾向があるという。日本では中古流通の市場規模が小さく、新築物件であっても住み始めてすぐに住宅部分は値下がりするため、35年ローンを支払い終わった頃、土地以外の資産価値は極小となる。それでもなお新築が貴いとされてきたのである。

 そこでスクラップ・アンド・ビルドとリノベーションの対立が、諸方面で浮上している。新国立競技場の建設ではこの対立をめぐり選考結果が覆されたし、豊洲移転か築地残留かも、安全・安心以前にこれが問われるべきだった。更地に新築することは、再利用に絶対的に優(まさ)るのだろうか。

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