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今週の本棚・この3冊

温泉 山崎まゆみ・選

 <1>混浴と日本史(下川耿史著/ちくま文庫/821円)

 <2>湯けむりスナイパー全16巻(作・ひじかた憂峰、画・松森正/実業之日本社/各576円)

 <3>富士箱根ゲストハウスの外国人宿泊客はなぜリピーターになるのか?(高橋正美著/あさ出版/1620円)

 元始、温泉は混浴であった--。

 『混浴と日本史』は冒頭、川端康成『伊豆の踊子』、井上靖『しろばんば』、田山花袋の『温泉めぐり』に出てくる混浴場面を引用し、明治、大正、昭和それぞれの時代における混浴の捉え方を描く。大正から昭和初期にかけて撮影された温泉の絵葉書(はがき)も興味深い。狭い湯船に老若男女が寿司(すし)詰めで湯に浸(つ)かり、混浴がごく普通の風景であったことが一目瞭然だ。そんな平和な混浴風景であったが、明治時代、欧米列強への対抗心のもと、西洋人から「野蛮」と見られないよう、政府は混浴の禁止令を繰り返し出した。本書はこうした温泉の歴史を辿(たど)ると同時に、おおらかさがいかに日本人の美徳であったかを教えてくれる。

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