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中国取材の経験が豊富な坂東賢治専門編集委員のコラム。

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香港映画に見る20年=坂東賢治

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 香港映画「ラヴソング」(1996年)は中国本土から香港に移住した男女の物語だ。中国出身と思われたくなくて周囲を気にする女性。目にするもの全てに驚く男性。2人の出会いや別れと共に、97年に中国に返還される前の香港の10年が描かれる。

 原題の「甜蜜蜜(てんみつみつ)」は台湾出身のテレサ・テン(トウ麗君)の70年代末のヒット曲。文字通り甘いラブソングだ。中国では彼女の曲を退廃的と禁止した時代もあったが、庶民には圧倒的な人気だった。映画の2人もテレサ・ファンだ。

 テレサ・テンは95年、一時滞在中のタイで42歳の若さで死去した。当時、香港に駐在していたが、歌姫の突然の死に中国人の知人が「老トウ(トウ小平)ではなく、小トウ(テレサ・テン)なのか」と慨嘆したことを思い出す。

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