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坂村健の目

東洋大情報連携学部(INIAD)の坂村健学部長が科学の視点でつづるコラム。

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最先端の「さらに先」へ

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 つい先日「世界最先端IT国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」が閣議決定された。今後の行政に、どうICT(情報通信技術)を生かすかの計画だ。現在のまとめとしてはよくできた計画だと思う。

 ただ、問題は、最近のこの分野の進歩が驚くほど加速していることだ。進歩が他の業界の7倍速だとして、人間の7倍の速さで年をとる犬に見立てて「ドッグイヤー」と言われていたが、いつしか18倍の「マウスイヤー」に--。さらに研究開発自体に人工知能が利用され始め、比較する生き物すらない状況になりつつある。つまり、今回の基本計画がいくら良くても、「世界最先端IT国家」というなら、「さらに先」のビジョンを「いま」持つ必要がある。

 一例を挙げると、行政の電子化だ。基本計画には「ペーパーレス化を目指す」と書かれている。以前からずっと挙げられていた課題で、技術的な道具立てはそろっても制度が遅れていた。だから、基本計画は大きな推進力になるだろう。

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