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何度も「丁寧な説明」 はたして実行は?

安倍首相は国会閉会後、加計学園問題について「丁寧に説明する」と言った=首相官邸で2017年6月19日午後6時38分、川田雅浩撮影

同種のせりふ、第2次安倍政権発足時に「丁寧な対話を…」

 安倍晋三首相は通常国会閉会を受けた19日の記者会見で、学校法人加計学園の問題が不信を招いたことを認め「丁寧に説明する努力を積み重ねたい」と述べた。思えば首相はこれまで何度も「丁寧な説明」というせりふを口にしてきたが、はたして実行されたのだろうか。【岸達也】

 同種のせりふを探すと、第2次安倍政権発足時の演説にまでさかのぼることになった。「過去の反省を教訓として心に刻み、丁寧な対話を心がけ……」

 その後も特定秘密保護法、安全保障関連法の前提となる「集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更」の閣議決定、安保関連法、原発再稼働、沖縄米軍基地問題など、世論が割れる局面でせりふは多用されてきた。

 加計学園問題でも首相が繰り返した「丁寧な説明」を、専門家はどう見るのか。

 政治アナリストの伊藤惇夫さんは「これまでの政権運営で、一種の成功体験として『世論を二分する案件も数の力で決めてしまえば国民の関心はやがて薄れる』と考えていることが大きい」と見る。ただし、加計学園問題は「首相自身の疑惑でこれまでのようにはいかず、支持率低下が続き追い込まれる可能性がある」と話す。

 東京大の吉見俊哉教授(社会学)は「これまで信頼できる証拠をもって説明したためしはないのではないか」と批判する。加計学園問題で首相サイドは、文部科学省の内部文書の中身をかたくなに否定してきた。「官僚の文書記録能力は高い。その信ぴょう性は官僚制度の根本で、政治主導の土台でもある。官邸がそれを疑ってみせたのは禁じ手だ」と影響を懸念する。

 駒沢大の逢坂巌准教授(政治コミュニケーション)は政策と参院選の関係を分析。選挙が近づくと経済や外交で点を稼ぎ、選挙後に自身のカラーを打ち出す安倍政権は老練だと見る。「憲法解釈変更や安保法制は選挙のない年、特定秘密保護法は13年参院選後だった。強引にやって支持率が下がるとリベラルに配慮した戦後談話や女性登用策、内閣改造で乗り切ってきた」。それでも「共謀罪審議打ち切りの背景に加計問題があるとすれば乱暴だ」と話す。

 加計学園問題で「丁寧に説明する努力を積み重ねる」なら、野党の求める臨時国会召集に応じる手もあるが、今のところその気配はない。そういえば安保関連法成立直後の一昨年秋にも臨時国会の話が出たが、与党は首相の外交日程などを理由に拒否した。安倍首相、今度の加計学園問題では丁寧に説明してくださるんでしょうか?

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