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国立がん研究センター東病院で患者相談に携わる、坂本はと恵さんが、がん患者やその家族に向けて、役立つ情報や支えとなる話をつづります。

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役立つ情報、積極発信=国立がん研究センター東病院 がん相談統括専門職 坂本はと恵

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国立がん研究センター東病院がん関連情報コーナー=坂本さん提供
国立がん研究センター東病院がん関連情報コーナー=坂本さん提供

 「この抗がん剤は効果が続けば、ずっと継続すると聞きました。終わりのない治療イコール終わりのない医療費が続くわけで、家族のための貯蓄を削ってまで治療を受けるべきなのか、自問自答しています」

 10年ほど前、高額な薬価の抗がん剤が次々と保険承認され始めた時期に出会った患者さんの言葉です。

 がん診断や再発など、がん医療において人生を左右するような「知らせ」は、「患者の将来の見通しを根底から否定的に変えてしまうもの」と定義されています。この患者さんはまさにその混乱の渦中にあり、この先どう希望を持てばよいのかと途方に暮れていたのを覚えています。

 何か一つでもつらさを軽減できることはないかと話をお聞きする中、高額療養費制度という医療費の還付制度について、手続きをしなくとも、対象になれば自動的に還付されると誤解していたことが判明しました。約1年間、全く還付金を受け取っていませんでした。

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