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社説

藤井四段が公式戦29連勝 14歳の偉業を祝福する

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 14歳で成し遂げた偉業を心から祝福したい。

     デビュー戦以来快進撃を続けていた中学生棋士、藤井聡太四段(14)が公式戦29連勝を達成し、30年ぶりに歴代記録を塗り替えた。

     藤井さんの強さはどこにあるのだろうか。

     日本将棋連盟の佐藤康光会長は「吸収力がある。日を追うごとに強くなっている感じがする」と評価する。佐藤天彦名人は「14歳なら粗削りが普通。既に老成している」と完成度の高さを指摘した。

     中学生でプロ入りした人には、藤井さんに先立って、加藤一二三九段(77)、谷川浩司九段(55)、羽生善治王位(46)、渡辺明竜王(33)がいる。ただし時代背景は異なる。

     羽生王位が初めて7冠を達成したのが1996年。スーパーコンピューターがチェスの世界王者を負かしたのは97年のことだった。この間、環境を大きく変えたのはコンピューターソフトの発達だろう。

     21世紀に入って、現代将棋は様変わりしたといわれる。棋譜のデータベース化やネット対局の恩恵を今や多くの棋士が受けている。

     情報が容易に手に入り、短期間で一定レベルに到達する環境を、羽生王位は高速道路に例える。早くからソフトに親しんでいる藤井さんらのデジタル世代は、回り道せずに実力をつける下地が整っている。

     将棋界では新しい戦法を若い世代が生み出してきた。

     持久力や総合力を身につければ、佐藤名人や羽生王位、渡辺竜王らのタイトル争いに、藤井さんが割って入る日はさほど遠くないだろう。

     「将棋の名人になりたい」。6歳の時の夢に向け、挑戦は始まっている。名人位の最年少記録は21歳だ。

     中学生の活躍は社会現象になり、周囲も元気づけている。藤井さんの活躍によって、地元・愛知県瀬戸市の将棋教室では生徒が急増しているという。テレビゲームなどの広がりで減った子供の将棋ファンが戻ってくることも期待できる。

     藤井フィーバーは、世代を超えた対局や、プロ同士の意地のぶつかり合いなど、将棋がもつ人間ドラマの面白さを再認識させてくれた。

     「大志」を胸に、さらなる高みを目指す藤井さんを見守りたい。

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