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私の社会保障論 民生委員100年=日本リハビリテーション振興会理事長・宮武剛

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庶民の暮らしを支え

 お年寄りから子供まで、さまざまな相談支援に努める民生委員・児童委員は全国で23万人余を数える。この地域福祉の担い手制度は今年100周年を迎えた。記念切手も発行され、7月9、10日、東京で記念大会が開かれる。

 民生委員の原形は、1917(大正6)年、岡山県が設けた「済世顧問」だった。翌年、大阪府が「方面委員」(地域委員の意味)を始め、全国へ広がる。米価高騰に怒る富山県の漁師の妻らが火を付けた「米騒動」が各地に波及した頃であった。

 時代は暗転し、世界恐慌、昭和恐慌へと庶民の暮らしは困窮を極めていく。我が国初の救貧法制「救護法」は29(昭和4)年、ようやく制定されたが、軍事費優先で生活費や医療費を支給する財源がなく、施行は先延ばしされた。

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