東京電力福島第1原発事故後の漁師を追ったドキュメンタリー映画「新地町の漁師たち」が7月1日から福島市の映画館「フォーラム福島」で上映される。映像作家、山田徹さん(33)=東京都練馬区=の初監督作品で、原発事故により生業を奪われた漁師たちを約3年半にわたって撮影し、心情に迫った。
映画の舞台は、新地町中部の釣師浜(つるしはま)漁港。津波で堤防が決壊するなどしたものの、船は沖に移動させていたため無事だった。だが、原発事故の影響で、漁の自粛を余儀なくされる。89分間の映画では、そんな漁師たちの姿を丁寧に描いている。
船主会長の小野春雄さん(65)は「いつでも再開できるのに」とつぶやく。魚が出荷できない中、放射線モニタリング検査用の魚をとったり、がれき撤去をしたりして過ごす日々。別の男性が力無く言った。「賠償金をもらったって、うれしくも何ともねえど。漁ができなかったら、生きてる実感ねえべよ」
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