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エンタメ小説・今月の推し!

妖しい撮影所 谷崎家の女

 映像界の住人たちが醸し出す、何とも妖しい世界を見せてくれるのが岩下悠子さんの『水底は京の朝』(新潮社)だ。テレビドラマ「相棒」や映画「3月のライオン」などの脚本家の小説デビュー作となる。

 舞台は京都の撮影所。新人女性監督の美山は、新しく始まる連続ミステリードラマの制作に監督の一人として関わることになった。組む脚本家・鷺森(さぎもり)は自信家で一筋縄ではいかない男。この鷺森がなにかと美山に絡み、彼女の暗所(ナイクト)恐怖症(フォビア)の原因や、撮影所からなくなった人毛かつらの行方を解明するミステリー仕立ての4話と最終話からなる。心理学、伝承、水生生物などさまざまな素材を使ったストーリー展開が鮮やか。いにしえの都の夜のうごめくような闇とつややかさを浮かびあがらせた。

 最終話に至るや、今まで見てきた景色が一変する。そのうえ何がうそで何が本当かわからない不思議な世界が立ち現れるのだ。ベテラン脚本家、ドラマの主演女優ら撮影所の面々も面白い役回り。

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