原発事故

争点「予見性」 「できた」「困難」見解分かれ

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原発事故強制起訴裁判の主な争点
原発事故強制起訴裁判の主な争点

 東京電力福島第1原発事故で当時の東電幹部3人が強制起訴された裁判の最大の争点は、大津波の襲来による原発事故を予見できたかどうかだ。この点を巡っては、専門家の間でも見解が分かれている。

 政府の地震調査研究推進本部は2002年に発表した長期評価で、福島県沖を含む日本海溝沿いでマグニチュード(M)8級の地震が「30年以内に20%程度の確率」で発生すると予測した。これを基に東電は08年、福島第1原発に最大15.7メートルの津波が来ると試算したが、対策を取らないまま、11年3月11日に最大15.5メートルの津波に襲われた。

 長期評価の検討メンバーだった都司嘉宣(つじ・よしのぶ)・深田地質研究所客員研究員(歴史地震学)は「大津波は予見できた」という立場だ。日本海溝付近では明治三陸地震(1896年)や慶長三陸地震(1611年)など、過去に何度も大津波を伴う地震が起きていたことを挙げ、「将来また起こる可能性は低くはなかった。まして事故が起これば甚大な被害をもたらす原発では、対策を取る必要があった」と、東電の対応の甘さを批…

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