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佐藤優・評 『シリーズ近現代ヨーロッパ200年史 地獄の淵から ヨーロッパ史…』=イアン・カーショー著

 ◆『シリーズ近現代ヨーロッパ200年史 地獄の淵から ヨーロッパ史1914-1949』(白水社・6696円)

エスノクラシーが生む悲劇

 『ヒトラー』、『運命の選択』など現代史研究で有名なカーショーが、全4巻からなる「シリーズ近現代ヨーロッパ200年史」の第3、4巻を担当している。本書第3巻では第一次世界大戦が勃発した1914年から東西冷戦体制が確立する1949年までを扱っている。訳文もわかりやすく、2段組で本文474頁(ページ)の大部の書であるが、一気に読むことができる。

 本書を読むと、近代ヨーロッパの基本原理が民族で、統治する地域で自民族が支配的地位を占めようとするエスノクラシーという病理が2度の世界大戦を引き起こしたことがよくわかる。経済混乱によって弱体化した政治エリートが過激な民族主義を自己の権力基盤を強化するための道具として用いたことに最大の問題がある。<一九二○年代前半のインフレ危機と一九三○年代のデフレ危機が、砂上の楼閣と判明するほんの短いにわか景気を…

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