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22年大阪に初進出 代表に聞くなにわ戦略

大阪市に建設する複合型ホテルについて、毎日新聞の取材に答える星野リゾートの星野佳路代表=中村藍撮影

魅力満載の新今宮 ありのまま見せ集客を

 経営破綻したホテルの再生や高級旅館の経営で知られる星野リゾート(長野県軽井沢町)が2022年春、大阪に初進出する。JR新今宮駅の北隣に広がる約1.4ヘクタールの遊休地(大阪市浪速区)に、全608室の観光客向けホテルを建設し、地元ならではのレストランやカフェ、大浴場も併設する。大衆的な歓楽街・新世界、日雇い労働者の街・あいりん地区の間に位置し、星野リゾートとの取り合わせの意外さに驚きの声も上がった。西日本の“旗艦”となる新施設の狙いや今後の戦略を星野佳路代表(57)に聞いた。【聞き手・真野森作】

 --大阪の可能性をどのように感じていますか。

 ◆大阪という都市は大きく、集客性があり、ディープな魅力が多い。日本の各地方都市は特長を一つか二つに絞って懸命に集客しようとしているが、大阪は魅力満載だ。関西国際空港という機能的に優れた空港もある。アジア圏で人気のある観光のジャンルは(街並みや文化遺産、買い物、飲食などを楽しむ)都市観光であり、アジア各地から大阪を訪れる人は今後相当増えるだろう。世界の人たちに「こんな日本もあったのか」という面を見せられる。ポテンシャルは非常に高い。

 --星野リゾートにおける大阪の位置づけとは。

 ◆重要な観光地である大阪に拠点がないことは、大きな問題だ。新今宮のプロジェクトを中心に存在感をアピールしたい。ブランド認知度を上げれば、全国にある私たちの施設に大阪の人たちが来てもらえるチャンスは相当増えると思う。

 --新今宮進出について社内で議論は。 北東側の新世界、南側のあいりん地区とはどう共存しますか。

 ◆議論はあまりなかった。過去のイメージを捨てて機能面だけで見れば、交通も至便で、あそこほど大阪の都市観光に向いている場所はない。快適に滞在してもらえるようにしていきたい。ディープな地域カルチャーも観光にとっては魅力。ありのままの姿をしっかり紹介していくことが大事だ。

 --あいりん地区の高齢化といった地域の課題にどう向き合いますか。

 ◆私たちは行政でもないので、地域全体を変えようなどという大それた使命を持ってはいない。施設にしっかり集客し、多くのお客様に泊まっていただくことで、その波及効果を周りがどう捉え、どう変わろうとするのか。そこはやってみないと分からない。周辺が変わるチャンスを生んでいくのが私たちの役割だ。

 --例えば地価が上がれば住民の暮らしも変わる。

 ◆土地の価値が上がれば再開発のチャンスが生まれるかもしれないし、より良い環境になるかもしれない。周辺には耐震面を含めて古い建物が多く、いずれにしても50年先も今のままというわけにはいかないと思う。

 --新施設には駅のホームから眺められる庭園も造りますね。

 ◆大阪中心部の駅前でありながら、ホームの長さとほぼ等しい横長の土地を確保できた。ホーム上や電車からの見た目が重要だ。毎日通過する人たちも「すてきだな」と価値を感じられる庭を造りたい。それが新今宮のイメージを変えていくきっかけになる。

 --新今宮では「都市観光ホテル」という新しい分野に挑みます。

 ◆都市部のホテルの大半が出張のビジネス客をターゲットにしている中で、あえて観光客に絞る。都市観光に特化したホテルは、私たちが1番手になれるカテゴリー。経営の教科書通りの発想だ。新ブランドを構築し、施設の楽しさなど観光客にとっての価値を高めていきたい。「観光客もビジネス客も」では1番手にも2番手にもなれない。

 --都市観光ホテルは今後どう展開しますか。

 ◆私は「何年までに何施設」といった目標は持たない。無理はせずに、できるだけ早く展開したい。将来的な施設数も決めていないが「ある程度の数は」と思っている。

 --都市部の既存ホテルの運営を請け負うことも。

 ◆それが私たちの一番得意とする分野で、一番展開が早いパターンなのでぜひやっていきたい。

 --新今宮では自ら土地を取得し、開発する。従来は施設を所有せず運営に特化して成長してきました。

 ◆今後も運営に特化したい。ただ、新しい展開のパターンとして、一旦自社で所有して開発し、収益を安定させた段階で興味のある投資家に売却する手法を増やしていきたい。

 --さらに関西で施設を増やしていきますか。

 ◆これまで東日本に拠点が集中していたので、西日本は私たちにとって今後非常に重要なエリアと思っている。島根県の玉造温泉で運営する旅館は非常に業績が良い。山口県長門市でも新施設の計画を進めている。四国、九州も含めて、西日本には旅をするのに魅力的な場所が多い。それらの地域に施設とサービスの拠点を広げたい。

ことば【星野リゾート】

 高級ホテル「星のや」や温泉旅館「界」など三つのブランドを中心に国内外で約40施設を運営する。関西では京都市に2施設あり、今後は大阪市以外にも奈良県明日香村への進出も検討している。ルーツは長野県軽井沢町の温泉旅館で、4代目の星野佳路氏がホテル経営学で有名な米コーネル大大学院を修了後、1991年に跡を継いだ。施設を所有せずに運営に特化する経営手法や業務の効率化で急成長を果たした。

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