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共に生きる兵庫 第1部「地域で暮らす」/5 亡き娘が導いた世界 私財を投じシェアハウス実現 /兵庫

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ハワイ・オアフ島で観光を楽しむ鞍本麻衣さん(右)と妹の紗綾さん。麻衣さんの生前、鞍本さん一家はよく国内外を家族旅行していた=鞍本長利さん提供
ハワイ・オアフ島で観光を楽しむ鞍本麻衣さん(右)と妹の紗綾さん。麻衣さんの生前、鞍本さん一家はよく国内外を家族旅行していた=鞍本長利さん提供

 神戸市長田区の「Re-Smile」(リ・スマイル)は、障害者も地域で当たり前に暮らすという夢を実現するために、NPO法人「ウィズアス」代表の鞍本長利さん(66)が私財をなげうって建てたシェアハウスだ。全面介助が必要な重度障害者も入居できるのは全国的にも珍しい。

 4階建て建物はエレベーターで移動、共同だが介助しやすい広いトイレと風呂もある。個室で重度訪問介護を利用したヘルパーの支援を受けながらの暮らしは、入所施設と比べ自由度がはるかに高い。就寝時間も自分で決められる。何より家族の介護負担が軽くなる。鞍本さんは「ここは彼らの自立生活を進める第一歩。多くの支援者とつながっていければ自信となり、市営住宅での1人暮らしなど次のステップに移行しやすくなる」と話す。

 日本の障害者福祉は「施設から地域へ」という理念とは裏腹に、親に介護を背負い込ませる「家族依存」の構図は変わらない。「親亡き後」の不安は尽きず、介護に疲れる親を支える制度も乏しい。

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