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社説

都議選で自民が歴史的惨敗 おごりの代償と自覚せよ

 「築城3年、落城1日」。安倍晋三首相が自らを戒めたこの言葉を地でいくような結果だ。

     東京都議選は、小池百合子知事を支持する勢力が圧勝し、自民党は歴史的な大惨敗を喫した。

     「加計学園」問題や「共謀罪」法の強引な採決などで安倍政権への批判が急速に強まる中、「小池都政」への評価以上に政権の今後を占う選挙として注目された。

     この選挙結果は「1強」のおごりと慢心に満ちていた政権に対する、有権者の痛烈な異議申し立てと受け止めるべきだろう。それほど自民党への逆風はすさまじかった。

     さらに、首相に近い稲田朋美防衛相の軽率な言動や、「安倍チルドレン」と称される衆院当選2回議員の醜聞が逆風に拍車をかけた。

     首相は今後、早期の内閣改造で立て直しを図るとともに、謙虚な姿勢のアピールを試みるだろう。しかし、数の力で異論を封じ込めてきた強権的な手法が不信の本質であることをまずは自覚すべきだ。

     少なくとも野党の求める臨時国会や閉会中審査に応じ、加計関係者の国会招致を実現する必要がある。

     首相が自民党に指示した憲法改正のスケジュールも不透明になってきた。野党を置き去りにして独断で進めることは厳に慎むべきだ。

     小池氏自ら率いる「都民ファーストの会」は政権批判票の受け皿となり、結成からわずか9カ月余りで都議会第1党に躍り出た。

     小池氏が批判してきたのは従来の都政を十分にチェックできなかった都議会の不透明な体質だ。ただし、新たな知事与党が小池都政を追認するだけになれば、都庁の情報公開は進まない。知事と議会の間には健全な緊張関係が必要だ。

     国政選挙で4連勝してきた安倍首相にとって、政権復帰後、初めて経験する大型選挙での敗北だ。

     にもかかわらず、国政の野党第1党である民進党は政権批判の受け皿になるどころか、小池新党と自民党の対決構図の中に埋没した。

     他方、共産党は前回都議選の獲得議席を上回る健闘を見せた。

     民進党の蓮舫代表は次期衆院選で共産党との協力を進めようとしている。だが、成算のある路線なのか、厳しい総括が求められている。

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