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SUNDAY LIBRARY

開沼 博・評『もっとヘンな論文』サンキュータツオ・著

知的好奇心を満たしてくれる宝の山を掘り当てる

◆『もっとヘンな論文』サンキュータツオ・著(角川書店/税別1200円)

 ある繁華街にて、客引きに連れられて入った飲み屋でボッタクリにあって、カネを巻き上げられた客がいる。当然、その客は怒る。仕返しをしなければ気がおさまらない。警察に言おうか、弁護士を呼ぼうか。でも、ややこしいことになっても面倒だと迷っている時、また別な客引きが声をかけてくる。「お客さんみたいな人いるんですよ。でもね……」と。公権力に訴えてもまともに取り合ってくれる場合は少ないこと、ボッタクリ店も慣れているから上手にしらばっくれること、仮に店を多少懲らしめても、その労力に比して得られるものが少ないことなどを滔々(とうとう)と説いてくる。「まあ、飲み直してスッキリしてから帰ればいいじゃないですか」という客引きに、「それもそうだな」と懲りずにまた別な店に飲みに行く。客はさらにその繁華街にカネを落とし、客引きは店からキックバックをもらい儲(もう)かる。

 例えば、そんな「カモがなおさらカモにされていく事例」は、繁華街以外でもさまざまな形で存在する。社会…

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