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九州北部豪雨

着の身着のままで避難 道路冠水や土砂崩れ

大雨で冠水した自動車や家屋=福岡県朝倉市で2017年7月5日午後6時31分、本社ヘリから上入来尚撮影(画像の一部を加工しています)

 カラ梅雨から一転、九州北部を5日、記録的豪雨が襲った。福岡県朝倉市では1時間に129.5ミリを記録し同県を中心に、河川が急激に増水し道路の冠水や土砂崩れも相次ぎ、孤立した住民から救助要請が相次いだ。避難指示や勧告は広範囲に及び、避難所には着の身着のままで高齢者らが身を寄せた。【佐野格、柿崎誠、志村一也、川上珠実】

 朝倉市によると、市立松末(ますえ)小学校(同市杷木星丸)には、周辺道路が冠水するなどして孤立した付近住民ら54人が避難した。校舎1階が浸水しており、小学生18人を含む教職員や保護者、近隣住民らが3階で救助を待っているという。市が午後7時15分に県を通じ自衛隊に救助を要請しており、ボートで救助する予定。

 筑後地域消防指令センターには、雨が激しくなった5日昼過ぎから「浸水で家から出られない」などと朝倉市を中心に救助要請が殺到した。午後8時50分には、朝倉市福光で男性が電柱にしがみついているとの通報があった。

 朝倉市三奈木公民館には午後7時前までに地域住民約20人が避難した。近くの荷原地区の保坂恭輔さん(65)は、自宅前の川があふれ、屋内に水が流れ込み肩の辺りまでつかってしまったという。「午後3時ごろ、そろそろ危ないと母親を先に避難させ、家にいた妻と自分も避難しようかと思っていたら、家の中に水があふれてぐちゃぐちゃ。まるで海のようだった」。周囲は夕方には水は引いたが、道路は泥だらけで、流木が散乱していた。

 近所の会社員、篠原広美さん(46)宅も床上浸水し、自宅は泥だらけ。自宅にいた母親から「家がえらいことになっている」と連絡を受けて急いで帰宅。両親は無事だったが「えらいことになった」とぼうぜんと立ち尽くした。「前日までほとんど川には水もなかったのに。この雨で3メートルぐらい水かさが増したのではないか。ずっとここに住んでいるがこんなことは初めてだ」と話した。

 同地区の田中逸子さん(83)は自宅に居たが、川があふれ周囲の道路が通行止めになり一時孤立した。田中さんを心配した親戚の桐田絹さん(29)が駆けつけたが、田中さん宅までたどり着けず、現場にいた警察官や消防隊員らに「ばあちゃんが自宅にいるので助けてください」と救助を要請した。

 約1時間後、公民館で再会した桐田さんは「なかなか連絡もつかなくて心配だった。ばあちゃんが無事で良かった」と胸をなで下ろし、ずぶぬれになった田中さんは「怖かった。えらい目にあった」と疲れた表情だった。

 朝倉市甘木の甘木地域センターには午後5時までに3世帯3人が避難した。近くのアパートで1人暮らしの荒木玉江さん(83)は「雷と豪雨で昔の大雨の記憶がよみがえった」とおびえた様子。1953年に筑後川が氾濫した大水害では首下までつかりながらロープを伝って必死に逃げた。今回も自宅近くの川の水位がみるみる上がり、部屋の電気もつけたまま慌てて避難した。「夜明けまで不安だが、なんとか天候が回復してほしい」と祈るように話した。

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