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九州北部豪雨

11人安否不明 一時45万人に避難指示

川沿いの民家にせまる大雨で増水した濁流=福岡県朝倉市荷原で2017年7月5日午後7時17分、森園道子撮影

 活発な梅雨前線が停滞した影響で、西日本では5日、局地的に大雨が降った。気象庁は重大な災害が発生する危険が高まっているとして、同日午後、福岡、大分両県の広範囲に大雨特別警報を出した。両県では河川決壊や土砂崩れなどの被害が相次ぎ、一時計約45万人に避難指示が発令された。福岡県警などによると両県で、子供1人を含む11人の安否不明情報がある。政府は自衛隊、警察、消防による6000人規模の救助・捜索活動を6日午前5時から開始する。

 気象庁は5日午後5時51分に福岡県の16市町村に、また同7時55分には大分県の15市町に相次いで大雨特別警報を発表。同日午前には島根県の西部4市町にも一時、大雨特別警報が出されており、気象庁は「これまでに経験したことのないような大雨となっている」として、土砂災害や浸水などに警戒を呼びかけた。

 気象庁によると、4日に各地に大雨を降らせた台風3号は本州の東の海上に抜けたが、東北などにあった梅雨前線が南下。南から湿った空気が流れ込んだ影響で、積乱雲が次々と発生する「線状降水帯」と呼ばれる帯状の雨雲が形成され、中国地方や九州北部に大雨を降らせた。

 福岡県朝倉市では5日午後3時38分までの1時間に観測史上最大となる129.5ミリの雨量を記録。午後10時20分までの24時間雨量は観測史上最大の513.5ミリに達し、平年の7月の総雨量を上回った。大分県日田市でも午後10時20分までの24時間雨量が観測史上最大の328.5ミリになった。

 毎日新聞のまとめによると、福岡、大分両県の6市3町で一時、少なくとも計18万6287世帯44万9090人に避難指示が出され、福岡県久留米市と朝倉市は全域が対象になった。

 福岡県警によると、朝倉市で子供1人と男性が別々の場所で流されたほか、崖崩れで夫婦が暮らす民家が土砂に埋まっているという情報がある。東峰村でも夫婦が住む家が流されたという情報がある。また、県によると朝倉市の県の出先機関の男性職員3人が午後1時にパトロールに出た後、連絡が取れなくなった。

 朝倉市では他にも男性1人の安否が分かっていない。日田市では、午後6時半ごろ、軽トラックに乗っていた男性から携帯電話で妻に「水が来たから軽トラから脱出する」という連絡があった後、行方が分からなくなった。久留米市では農作業中の男女2人が落雷で負傷した。

 東峰村の小中一貫校・東峰学園では、大雨でスクールバスが出せないため小学生87人、中学生44人、教職員31人が学校に宿泊した。集落の孤立や住宅の損壊も各地で多数報告されている。

 国土交通省によると、JR久大線の日田-光岡(てるおか)間(日田市)で花月(かげつ)川に架かる鉄橋が流失した。JR九州は同線と日田彦山線、豊肥線の一部区間で6日始発から運転を見合わせる。九州電力によると、日田市の夜明ダムで管理所が損壊し、排水門が一時全開できなくなった。

 6日午後6時までに予想される24時間雨量は多いところで、九州北部200ミリ、九州南部・奄美、中国、四国100ミリ。特別警報は「数十年に1度」の大雨などで重大な災害が発生する可能性が著しく高まっている場合に気象庁が発表する。九州で気象に関する特別警報を発表するのは2013年に運用が始まってから初めて。【金森崇之、蓬田正志】

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