連載

健康狂想曲

健康への関心が今ほど高まっている時代はありません。あふれる情報や「健康であるべきだ」という圧力に、どこか息苦しさを感じている人もいると思います。日本人の置かれた健康をめぐる状況を探る連載「健康狂想曲」を展開します。

連載一覧

健康狂想曲

第2章・広がる格差/4 非正規「通院費、時間惜しい」

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
非正規の仕事で心身の調子を崩し、「生きている価値がない」と苦しんだ時期もあった敬子さん(仮名)
非正規の仕事で心身の調子を崩し、「生きている価値がない」と苦しんだ時期もあった敬子さん(仮名)

 ●倒れるまで休めず

 「治療代が払えなくて通えなくなった歯医者に通えるようになる」「体調悪い日は迷いなく休んでも暮らしていける」

 昨年6月、格差是正や最低賃金引き上げを求める市民団体「AEQUITAS(エキタス)」メンバーの大学4年、栗原耕平さん(21)がツイッターで投稿を呼びかけると、4500件近くのツイートが集まった。テーマは「最低賃金1500円になったら」だった。特に目についたのは健康不安を抱えて働く人々の声。栗原さんは「楽しいことをしたいって投稿が多いと思っていたのに」と振り返る。

 「非正規だと立場が弱いし、とにかく病院に行く時間とお金を惜しんでぎりぎりまで耐えてしまう」。アルバイトや派遣の仕事をいくつも経験してきた東京都内在住の敬子さん(仮名・39歳)は集まったツイートに共感を示す。通販の電話受付は肺炎でも休めなかった。派遣元が対応してくれず、インフルエンザでも出勤して倒れたこともある。

この記事は有料記事です。

残り1818文字(全文2222文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集