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核兵器禁止条約

採択、使用や開発「違法」 日本は不参加

核兵器禁止条約交渉を巡る構図

 【ニューヨーク國枝すみれ、三木幸治】国連本部で開かれていた核兵器禁止条約制定に向けた交渉会議は最終日の7日、条約を賛成多数で採択した。「核兵器のない世界」を目指し、核兵器の使用や開発、実験、生産、製造、保有などを禁止する内容。核抑止力の根幹ともされる「使用するとの威嚇」も禁止する。1945年の日本への原爆投下後、核兵器を違法とする条約が国連で採択されるのは初めて。条約は9月20日に各国の署名が始まり、50カ国の批准を得て発効する。

 一方、交渉には核保有国や、米国の「核の傘」に依存する日本などの同盟国は不参加。他の非核保有国との亀裂が浮き彫りになり、条約をどう核軍縮につなげるかが課題だ。交渉参加国は条約を契機に国際世論が高まり、核保有国への圧力になることを期待する。

 条約は前文で「核兵器の使用がもたらす壊滅的な人道上の帰結を憂慮する」とし、「核兵器を完全に除去する」必要性を強調。広島、長崎の被爆者の訴えをくみ取り、「核兵器使用の被害者(ヒバクシャ)と核実験の被害者の受け入れがたい苦しみと被害に留意する」との文言も盛り込んだ。

 一方、核保有国の将来の加盟を想定し、核廃棄計画提出などの加盟手続きや、締約国会議には未締結国もオブザーバーとして招待することも明記した。

 交渉会議には国連加盟国(193カ国)の7割近い129カ国が参加し、このうち米国の傘の下にある北大西洋条約機構(NATO)加盟国からはオランダだけだった。採決では賛成122カ国、反対はオランダ、棄権はシンガポールとそれぞれ1カ国のみだった。

 採択後、交渉会議を主導した南アフリカの代表は「被爆者がいなければここまで来られなかった」と述べ、被爆者らの条約制定への働きかけをたたえた。

 米国の圧力を受けた日本は3月会議で冒頭、「建設的かつ誠実に参加することは困難」と説明し、その後は欠席。唯一の被爆国として核保有国と非核保有国の橋渡し役を自任してきた日本だが、今後、核廃絶をどう主導していくかが問われることになりそうだ。

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