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待ち遠しい

/23 作・柴崎友香 題字・画 赤井稚佳

=画・赤井稚佳

 元日、大阪市内の実家に帰省した春子。父に「必死で仕事したってしゃあない」と言われて傷つく。翌日は友人たちと居酒屋へ。皆、それぞれに家族の悩みを抱えていた。3日夜に自宅に戻ると、春子は急に疲れが抜けていくのを感じた。

 連休が明けた火曜日、春子とゆかりと沙希は、京都駅から特急列車に乗った。

 二人がけの座席にゆかりと春子が並び、そのうしろの窓際に沙希が一人で座った。春子が座席を回転させて向かい合おうとしたが、沙希が、「わたし、うしろでいいです。たぶん寝るし」と言い、ゆかりも「そう? わたしもこっち向きになると酔っちゃうのよ」ということだった。

 ホテルが予約できたのが連休明けからの日程で、春子も沙希も仕事は休暇を取った。連休明けは患者さんが多いのにって嫌味言われたんですけど、と言いつつ、沙希は気にしている様子はなかった。春子はこの一年まったく休んでいなかったし、ちょうど仕事が少ない時期だった。切符の手配などは、すべてゆかりがやってくれていた。

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