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社説

新大学テストでの英語 受験生の負担増が心配だ

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 3年後にスムーズな大学入試改革を実現するため、なお検討を重ねるべきだろう。

     大学入試センター試験に代わって2020年度に実施する「大学入学共通テスト」の実施方針を文部科学省がまとめた。

     英語は23年度までの4年間、現在のマークシート式と、英検やTOEFLなど、民間の試験を併存させることになった。

     大学がどちらか一方を、または両方を利用できるようにする。24年度からは民間試験に完全移行する。

     20年度から民間試験に一本化する案も検討されたが、急な制度変更を懸念する高校などの声に配慮したということだろう。だが、試験制度が複雑になるため混乱が生じないか、不安がつきまとう。

     まず心配なのは、受験生の負担増だ。両方の試験をどう使うかは、大学が選択する。志望する複数の大学が民間試験とマーク式の異なる試験を課せば、受験生は両方の準備が必要になってしまう。

     試験結果の公平な評価を、どう確保するかも課題となる。大学で両方の試験の選択型を採用した場合、もともと性質の異なる2種類の結果を比較しなければならないからだ。

     民間試験も課題は残されている。文科省が例示する民間試験は8種類ある。たとえばTOEFLは留学を、TOEICはビジネスを想定した試験だ。目的や内容、難易度も一律ではない。

     入試に際しては、実施団体が採点し、国際基準の「CEFR」(セファール)の6段階評価に当てはめる。だが、得点がどの段階に当たるのかは各団体が決める。やはり公平に評価できるのかが問題になる。

     民間試験の場合、受験料の負担や、試験会場などで受験機会に格差が生じる懸念もある。環境整備に早急に取り組む必要がある。

     国語と数学では記述式問題の導入が決まった。だが、採点基準など詳細を詰めるのはこれからだ。

     文科省は11月に5万人規模のプレテストを実施して、問題点を洗い出していくという。

     大学側には、新制度が円滑に始動できるか、なお不安が根強い。見切り発車にならぬよう、しっかりとした検証と計画の策定が欠かせない。

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