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「法人の略式命令は不相当」正式裁判へ

電通本社ビル=本社ヘリから北山夏帆撮影

東京簡裁が検察側に通知 労基法違反 電通幹部ら出廷へ

 広告大手・電通(本社・東京都港区)の違法残業事件で、東京簡裁(池上邦久裁判官)は12日、労働基準法違反(長時間労働)で略式起訴されていた法人としての電通について「略式命令は不相当」と判断し、検察側に通知した。検察当局の略式起訴に対し「不相当」の判断が出るのは異例。今後、同簡裁で電通の幹部らが出廷して正式な裁判が開かれる。

     略式起訴に対し、簡裁は通常、略式命令を出すが、「略式不相当」と判断した場合か、無罪などに当たる「略式不能」と判断した場合は、公判を開かなければならない。最高裁によると、2015年に略式起訴された約27万件のうち、「略式不相当」と「略式不能」とされたのは、計55件(0.02%)にとどまる。

    高橋まつりさん

     東京地検は今月5日、過労自殺した新入社員、高橋まつりさん(当時24歳)の上司ら本社幹部3人を起訴猶予とした一方、違法残業を許容してきた会社の責任は重いとして法人としての電通を略式起訴していた。

     今回の事件と同様、15年に設置された厚生労働省の過重労働撲滅特別対策班(通称・かとく)が捜査した5事件のうち、「和食さと」の運営会社(大阪府)など2事件でも「略式不相当」の判断が出ているが、靴販売大手「ABCマート」の運営会社(東京都)やディスカウントストア大手「ドン・キホーテ」(東京都)など3事件では略式命令が出ている。

     高橋さんの母親、幸美さん(54)は12日、弁護士を通じて「電通はこれまで繰り返し過労死を発生させているので、そのことを踏まえて裁判所は適切な判断をしていただきたい」とコメントした。

     一方、電通は、今回の簡裁の判断に対し「裁判所の判断に従い対応いたします」との談話を出し、検察側はコメントを出さなかった。【石山絵歩、伊藤直孝、早川健人】

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