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社説

「成果型労働制」連合が容認 生活と健康を守れるのか

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 所得の高い一部の専門職に残業代なしの成果型賃金を適用する「高度プロフェッショナル制度」の導入を連合が容認した。「残業代ゼロ法案」との批判を受けて2年以上も継続審議になっていた労働基準法改正案が成立に向けて動き出す。

     政府は、年間104日以上の休日確保を企業に義務づけるなど連合の要請に沿って法案を修正するが、これで労働者の生活と健康が守られるのか疑問だ。今後は専門職以外に適用が広げられる懸念もある。

     高度専門職とは年収1075万円以上のコンサルタントや研究開発職などとされている。労働時間規制から外れ、残業代もない。会社から高いレベルの成果を求められれば、いや応なく労働時間は延びるだろう。

     政府と連合は企業に「年間104日以上の休日確保かつ、4週間で4日以上の休日取得」を義務づけることなどで合意した。しかし、週休2日にすれば有給休暇を含めずに年間104日になる。これで健康に特段の配慮をしたとは思えない。

     適用される年収の基準は省令で定められることになっており、今後対象が拡大される可能性もある。

     以前、「ホワイトカラー・エグゼンプション」という残業代なしの制度が議論された際、経営側は「700万円以上」や「400万円以上」を対象とするよう主張した。残業時間が長い割に成果の上がらない中高年の給与削減が狙いなのは明らかだ。制度が導入された後に対象拡大を求めることは容易に予想できる。

     労使委員会の決議や本人の同意も必要とされているが、労働組合の組織率は2割を下回る。また、「高度専門職」とはいえ会社の管理下で長年働いてきた労働者が会社の要請をどこまで拒否できるかも疑問だ。

     こうした数々の懸念がぬぐえないことから、連合は「成果型労働制」に強く反対してきた。なぜこのタイミングで政府と合意したのか。「(与党多数の)政治状況の中で(健康確保が)不十分なまま改正案が成立するのは耐えられない」と言うが、やはり唐突感は否めない。

     秋の臨時国会に提出される労基法改正案の目玉は残業時間規制だ。過労死をなくすための法案に、残業代ゼロの「成果型労働制」を盛り込むのはつじつまが合わない。

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