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川崎でデモ実施 市民が「中止を」と抗議

ヘイトスピーチを繰り返してきた男性らによってデモが予告され、路上で抗議する崔江以子さん(中央)ら=川崎市中原区で2017年7月16日、後藤由耶撮影

 在日コリアンへの憎悪をあおるヘイトスピーチデモを主催し、横浜地方法務局から繰り返さないよう勧告を受けていた男性らが16日午前、川崎市中原区でデモを行った。男性は昨年6月にもデモを強行したが、警察の説得などで中止に追い込まれ、ブログで再度のデモ実施を予告していた。現地にはデモに抗議する市民ら数百人が集まり、「ヘイトデモ中止」と声を上げた。

 デモを呼びかけた男性は2013年以降、川崎市内で10回以上ヘイトデモを実施。15年以降は民族浄化を想起させる「川崎発日本浄化デモ」と題し、同市川崎区臨海部の在日コリアンの集住地域、桜本地区を標的に「ゴキブリ朝鮮人は出て行け」「じわじわと真綿で首絞めてやる」などヘイトスピーチを繰り返してきた。極右政治団体「日本第一党」最高顧問も参加を呼びかけた。

 男性は昨年6月、「川崎発日本浄化デモ」の「第3弾」としてデモを計画したが、横浜地裁川崎支部が桜本地区での実施を禁じる仮処分を決定。そのため、場所を約8キロ離れた中原区内に変更したが、デモ出発点で抗議する多数の市民に阻まれ、警察の説得もあり中止に追い込まれた。

 男性は先月以降、ブログで「日本人を甘く見ない方が良い 川崎でデモ実施」と宣言。「日本第一党」最高顧問も、「もう一度リベンジします」とブログに書き込んでいた。

デモ隊に抗議の声を上げる市民ら=川崎市中原区で2017年7月16日、後藤由耶撮影

 デモ参加者約30人は16日午前11時ごろ、出発地点とみられた場所から400メートル以上先の路上に大型バスで到着。バスから降りるとすぐに、法務省作成のポスターを改変した「本邦外出身者へ告ぐ 日本人に対するヘイトスピーチを許さない」など書いたプラカードを掲げ、多数の警察官に囲まれながらデモ行進を行った。

 現場周辺で待機していた市民ら数百人は、「ヘイトスピーチは、人の心を殺す」などと書いたプラカードを手に、「差別をやめろ」「帰れ」などと叫んでデモに抗議。一部はデモ隊の進路を塞ごうと路上に座り込んだが、警察により排除された。デモ隊は開始から約10分後、出発地点から約300メートル先の路上に停車していた大型バスに乗り込み、現場を後にした。

 川崎区在住で、差別根絶を訴えてきた在日コリアン3世の崔江以子(チェ・カンイジャ)さん(44)は「私は絶望を見にきたのではありません。川崎市が条例を作って(ヘイトデモ)を禁止し、市民が止めなくても行政施策や法整備でこんなことが起こらなくなる、そういう新しいスタートを切った日です」と訴えた。

 一方、デモに参加した「日本第一党」最高顧問名のツイッターには同日午後、「デモは大成功です。阻止行動は結局は不発に終わりました」「昨年の成果はこれで帳消しになりました」などと主張する投稿があった。【後藤由耶】

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