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オペラ《ノルマ》 デヴィーアの存在感=評・梅津時比古

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 ベッリーニのオペラ《ノルマ》の上演には二重に鍵が掛かっている。歌手に求める技量が至難であること、そしてストーリーの展開を現代の聴衆に納得させる難しさである。

 藤原歌劇団などによる共同制作として上演された《ノルマ》は、タイトルロールを頂点にした総合力で、改めて作品の魅力を伝えた(1日、日生劇場)。

 《ノルマ》の役柄を神秘的に高めたのは、この公演のために招かれたソプラノのマリエッラ・デヴィーア。第1幕冒頭の歌いだしこそ、全盛期を過ぎた身体的要素~高音のわずかな不安定、声量の物足りなさなど~に一抹の不安を抱かせたが、そこは屈指のベテランだけに、ランツィロッタ指揮の東フィル、粟国淳の演出、客席との距離感等、舞台空間の諸条件をたちどころに把握したのだろ…

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