アイヌ民族遺骨

31日に独で返還式 独学術団体と合意

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ドイツの学者、ルドルフ・ウィルヒョウが描いたアイヌの頭骨のスケッチ(19世紀末の民族学誌のコピー)=ベルリン支局で2016年7月6日午前9時59分、中西啓介撮影
ドイツの学者、ルドルフ・ウィルヒョウが描いたアイヌの頭骨のスケッチ(19世紀末の民族学誌のコピー)=ベルリン支局で2016年7月6日午前9時59分、中西啓介撮影

 【ベルリン中西啓介】北海道で盗掘されたアイヌ民族の遺骨がドイツで保管されている問題で、日本政府は遺骨を所有する独民間学術団体「ベルリン人類学民族学先史学協会」(BGAEU)と返還について合意し、31日にベルリンの在独日本大使館で遺骨の返還式を行うことを決めた。複数の関係者が明らかにした。19世紀後半以降、アイヌ民族の遺骨が人類学などの研究対象として海外に持ち出されたが、外交ルートを通じた返還が実現するのは初めて。

 また、日本は2007年に国連で採択された「先住民族の権利に関する宣言」に賛成しているが、返還は宣言に盛り込まれた「先住民族の遺骨返還への努力」を政府が履行した最初の例になる。

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