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明日がみえますか

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第5部 死と向き合う/5止 「死後も独り」は寂しい

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永代供養墓を建てたボランティア団体代表の三輪憲功さんと話す男性(手前)=愛知県一宮市で2017年7月8日、木葉健二撮影
永代供養墓を建てたボランティア団体代表の三輪憲功さんと話す男性(手前)=愛知県一宮市で2017年7月8日、木葉健二撮影

 田畑が広がる愛知県一宮市の浄土宗「栖了(さいりょう)寺」の一角に、「やすらぎの碑」と刻まれた永代供養墓がある。路上生活者らを支援するボランティア団体「のわみ相談所」(一宮市)が4年前、地元企業らの支援を受けて建てた。生前に相談所の支援を受けた20柱の遺骨が納められている。

 「誰もお骨を拾ってくれないし、入る墓もない」。相談所が開く集会の参加者らの何気ないやり取りがきっかけだった。相談所代表の三輪憲功(のりかつ)さん(70)が「地縁や血縁から切り離された人でも、生きた証しを残してあげたい」と考え、寄付を募って建立した。碑のそばに亡くなった人の名を記した位牌(いはい)も並ぶ。埋葬費用は3万円。生前予約を済ませた生活困窮者らは約50人に上り、家族らとのトラブル防止のため、希望者には遺言状を書いてもらう。

 相談所近くのワンルームマンションで独居し、生活保護を受ける男性(62)もその一人だ。神奈川県の出身で、2人兄弟の次男。大学卒業後に靴の販売会社に就職したが、職を転々とした。結婚して長女が生まれ、40歳を前に妻の実家がある愛知県に移り住んだ。ところが、義理の両親との折り合いが悪く、間もなく離婚。実の両親も相次いで亡くなり、実兄とは遺産相続でもめ、身寄りは1人ずつ消えた。

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