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安田賢治のここだけの話

長年、入試情報の発信をしてきた大学通信の安田賢治さんが受験の旬な話題を解説します。

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安田賢治のここだけの話

上位大の志願者寡占が進む私立大一般入試

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 まずは表を見てほしい。2016年の一般入試の私立大志願者数を多い順に並べたものだ。トップは近畿大で、2位が明治大、3位が早稲田大の順となり、その横に累計の志願者数がある。明治大の横の累計は、トップの近畿大の志願者11万9915人に明治大の10万8500人を加えた22万8415人となる。この累計を見ると、私立大の一般入試全体が見えてくる。

 2016年の延べ志願者数は文部科学省によると316万4322人。この3割の志願者数は約94万9296人になり、これを累計データと比べると、10位の中央大で95万7166人となり、3割を超える。わずか10校で全私立大志願者の3割以上を集めているのだ。

 その後も見ていくと、16位の福岡大で4割超、25位の東京農業大で5割超だ。私立大は約600校あるが、その志願者の半分を4%ほどの大学で占めていることになる。38位の武蔵野大で6割超、57位の大阪工業大で7割超になる。

 全私立大の1割未満の大学で志願者の7割を占めるのだから、残り9割の大学の志願者数を合計しても、全体の3割にしかならない。大変な寡占状態であり、学生募集が厳しい大学が多くなることは必定だ。

 志願者が集まるところはますます集まり、厳しいところはより厳しい。二極化がはっきりしてきている。これらの大学では一般入試ではなく、推薦やAO入試が学生募集の中心になっている。【大学通信常務取締役】

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