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アスベスト訴訟

豆炭あんか製造工場 国全額支払いで和解

 国のアスベスト(石綿)対策の遅れで石綿肺を患ったとして、暖房器具「豆炭あんか」の製造工場などで働いた奈良市の男性(77)が国に1265万円の賠償を求めた訴訟が28日、大阪地裁であり、国が全額を支払うことで和解した。男性側の弁護士によると、豆炭あんか製造工場での石綿疾患で和解するのは初めてという。

     訴状によると、男性は1964~65年、大阪府豊中市の豆炭あんか製造工場で勤務。豆炭を覆う断熱材に石綿が使われ、石綿を素手でちぎって容器に詰め込む作業をした。66~69年には、同府門真市の中古車販売店で働き、石綿が使われていたドラムブレーキの分解、清掃作業をした。

     50歳ごろからせきが止まらなくなり、2015年3月に石綿肺と診断され、16年2月に労災認定を受けた。

     国は14年の「泉南アスベスト訴訟」最高裁判決を受け、石綿工場で1958~71年に働き、健康被害を受けた元労働者と順次和解する方針を示しており、今回の和解もそれに沿ったもの。

     男性側の八木倫夫弁護士は「救済されるべき被害者はまだまだいるはずなので、相談してほしい」と話している。問い合わせは大阪アスベスト弁護団(090・3273・0891)。【遠藤浩二】

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