メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

トラック

大井ふ頭渋滞深刻 五輪会場近く影響懸念

大井コンテナふ頭と周辺の五輪会場

 東京港大井コンテナふ頭(東京都品川区)周辺の道路で、トラックの慢性的な渋滞が続いている。コンテナの取扱量が増加しているのに、ふ頭内に入るゲートの開門時間が制限されているためだ。東京五輪・パラリンピックの会場にも近く、運転手からは「大会が開催されると、さらに渋滞が激しくなるのでは」と懸念する声が上がる。

 現場は倉庫街で一般車両が頻繁に通行するエリアではないが、片側7車線のうち3~4車線がトラックでふさがれる場所もあるなど日常的に渋滞している。東京都によると、渋滞は10年以上前から発生し、約400台が列を作る日もある。6時間並んだことがあるという千葉県船橋市の男性運転手(56)は「15年運転手をやっているが一向に渋滞は解消されない」とため息をつく。長時間労働による体調不良を心配する運転手もいるという。

 ふ頭には四つのゲートがあり、開門時間は原則午前8時半~午後4時半。海外の主要港のように24時間ゲートを開放すれば渋滞は分散するが、港運事業者が加盟する「東京港運協会」(港区)は否定的だ。各港運事業者は従業員と長時間労働をさせない労使協定を結んでいることや、貨物を運び入れる倉庫が夜間は閉鎖されているケースが多いことなどが理由という。

 東京港のコンテナの取扱量はアジアからの輸入増加で15年前の約1.6倍になっており、トラックの交通量も増加傾向にある。警視庁によると、渋滞の最後尾のトラックにバイクが追突するなど、渋滞が原因の死亡事故は2006年以降3件発生。同庁は13年から都などと対策会議を続けているが、渋滞は解消されないままだ。

 さらに懸念されるのが、開幕まで3年を切った東京五輪だ。ホッケー会場の大井ふ頭中央海浜公園、ビーチバレーやトライアスロンなどの会場になる台場地区はいずれもふ頭から1~2キロしか離れていない。運転手の一人は「要人が来日して首都高の出入り口が封鎖されれば、混雑はさらに激しくなる」と危惧する。

 都は対策として、近くに500台を収容できる待機場を整備。自動料金収受システム(ETC)を利用してトラックの入場時間を管理し、ふ頭に入る順番が近づくと運転手に知らせる仕組みで渋滞を解消するはずだった。しかし、今年3月の試験運用はわずか3日でシステムがダウン。現在も復旧していない。

 都は約2キロ離れた中央防波堤に新しいふ頭を整備し、トラックの分散を図る計画も進めているが、整備時期は未定だ。増井忠幸・東京都市大学名誉教授(経営工学)は「複数の会社でコンテナを共同利用すれば、空のコンテナをふ頭に運ぶ回数が減るので交通量を少なくできるはず。そうした対策を国が主導して考えなければならない」と指摘する。

 国土交通省などによると、横浜港や名古屋港など国内の大規模港は敷地が広いため、多くのトラックが待機することができ、大井ふ頭のような激しい渋滞は起きていないという。【安藤いく子】

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 自民総裁選 進次郎氏、制止され早期表明断念
  2. 自民総裁選 「45%」割れる解釈 麻生氏「どこが善戦」
  3. 奄美大島 ノネコ捕獲で論争 クロウサギ捕食で
  4. 唐沢寿明 “充電旅”再び! 出川哲朗と軽井沢へ きょう放送
  5. ORICON NEWS ぼくりり、来年1月で活動終了へ「偶像に支配されちゃうことに耐えられない」

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです