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社説

小池都政誕生から1年 イメージより課題解決を

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 小池百合子氏が東京都知事に就任して、きょうでまる1年になる。

 この間を振り返ると、小池都政の特徴はイメージ重視の「劇場型」だったといえる。

 2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会会長の森喜朗元首相や、「都議会のドン」といわれた内田茂氏を「敵」に見立てて、自らの存在感を示してきた。

 知事就任直後から、都議の「高給」を浮き彫りにするために、自らの給与を半減させた。古い自民党政治に対抗する手段として、政治家養成の「希望の塾」も設立し、それを母体とした地域政党「都民ファーストの会」は7月の都議選で圧勝した。

 小池氏は「問題提起型」の政治手法を駆使してきたが、個別に課題を見てみると、提起した問題の解決に至っていないケースもある。

 築地市場の移転問題では、都議選告示の直前に「豊洲に移転し、5年後に築地も再開発」という方針を発表した。「築地は守る、豊洲を生かす」がキャッチフレーズだったが、財源の根拠も再開発の具体的な中身も示されなかった。「移転賛成派と反対派の双方にいい顔をしただけ」と批判も招いた。

 東京五輪の計画見直しでは、一時3兆円超ともいわれた開催経費の削減に一定の効果を上げたが、競技会場の変更はかなわず、都外会場の仮設費用負担を巡り混乱も生じた。

 五輪準備や市場の問題も大切だが、2年目に入る今後は、東京が直面する大きな課題に対して「課題解決型」の都政運営が求められる。

 20年ごろから東京は人口減少が始まり、高齢化が加速する。いまだ解決しない待機児童問題に加え、特別養護老人ホームなどの不足で、施設に入れない「待機老人」の問題も深刻になる。道路や橋、下水道など建設から半世紀以上経過する老朽化したインフラの整備も急務だ。

 子育て支援とともに「老いていく東京」の課題に向き合って、解決の道筋を示すことが重要ではないか。

 「都民ファーストの会」と、小池氏と協力関係にある公明党を合わせると都議会の過半数を占める。

 小池氏は自らの政策を実現しやすい環境を手に入れた。生活に直結する課題を重視し、都民のための政治にリーダーシップを期待したい。

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