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社説

PKO日報めぐる国会質疑 筋が通らぬ「稲田氏隠し」

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 南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題をめぐる国会の閉会中審査で、自民党は稲田朋美前防衛相の出席を拒否した。

     防衛省と陸上自衛隊による日報隠蔽(いんぺい)の真相解明には疑惑の渦中にある稲田氏の説明が欠かせない。

     それを封じるなら自民党の疑惑隠しと言われても仕方ない。

     驚くのは、自民党の竹下亘国会対策委員長が口にした拒否の理由だ。

     「稲田氏は辞任という一番重い責任の取り方をした。辞任した大臣を国会に呼び出すことはやってはいけないと判断した」

     これは論理のすり替えだ。

     辞任は内閣としてのけじめであり、国会には事実を解明する責任が残る。稲田氏は閣僚を辞めても衆院議員という公職にある。

     安倍晋三首相は稲田氏辞任を受け「国会から要請があれば政府として協力する」と述べていた。

     しかし、自民党には辞任した閣僚の国会招致を慣例化させたくない思いがあるようだ。

     稲田氏の招致を認めれば、関係閣僚の交代も指摘される学校法人「加計学園」問題などに飛び火し、招致の連鎖が起きることを恐れたというのが本音ではないか。

     過去には田中真紀子元外相が在職中の職務に関し参考人招致された例がある。だが、問題を抱える閣僚は辞任と引き換えに疑惑を封印するのが常態化しているのが実情だ。

     こうした古い政治的な悪弊を断ち、国会が党派を超えて疑惑を解明する姿勢を明確にすべきだ。

     稲田氏に聞くべき点は多い。

     稲田氏が陸自内に日報データが残っているとの報告を受けたという疑惑について、防衛省の特別防衛監察は稲田氏と陸上幕僚監部幹部との協議で「何らかの発言があった可能性は否定できない」と認定している。

     協議があった2月は国会で日報問題が取り上げられた時期だ。陸自内の日報の存否が議論されなかったという方が不自然ではないか。

     報告がなければ稲田氏が陸幕に再確認を求めるなど正確な情報を把握する責任があったはずだ。

     支持率が急落する安倍政権はあす内閣改造を予定している。しかし、疑惑にふたをしたままで国民の信頼を取り戻せるとは思えない。

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