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駅ホームで線路がどちらにあるかを確かめる手掛かりとなる「内方線」。点字ブロックの線路から遠い側に引いた黄色の浮き出た線で、視覚障害者が線路に転落したり、電車に接触したりする事故の防止に役立つとされている。【平井俊行】
視覚障害者の交通問題に詳しい加藤俊和さん(72、京都市)は、この内方線について「視覚障害者にどれだけ知られているか」や、「どの程度役立つか」を聞き取ってまとめた。加藤さんは、内方線が「線路への転落を防ぐ、根本的な解決策ではない」などと軽視されていると指摘。また駅ホームへの設置も十分ではないなどとして調査した。
調査は、介助者なしで白杖(はくじょう)や盲導犬を使って歩ける視覚障害者を対象とし、27人から回答を得た。21人が週に数回、駅を利用しており、日常的な移動手段として鉄道を使っていた。転落経験を聞くと、27人のうち15人が過去にホームからの転落を経験していた。3回以上、転落したことがある人も4人いた。一方、ほとんどの人が過去にホームのどちらに向かって歩いているのか分からなくなったり、ホームのどの辺り…
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