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内閣改造

疑惑隠し? 日報・加計「丁寧な説明」どこへ…

国会での証言が実現していない人たちは……

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報隠蔽(いんぺい)問題で、野党の求める稲田朋美前防衛相の参考人招致を自民党は拒否している。安倍晋三首相は3日に内閣改造を行うが、閣僚の顔ぶれを変えても日報問題や森友・加計疑惑は消えず、国会に呼ぶべき人物は多い。「丁寧な説明」の約束を、まさか改造でなかったことにするつもりではないでしょうね?【岸達也、前谷宏】

     日報問題の焦点は、陸上自衛隊内で「廃棄した」とされていた日報が保管されていた事実について、稲田氏が報告を受けていたかどうかだ。これを否定する稲田氏は先月末、離任式のあいさつで「国民の信頼を揺るがし、隊員の士気を低下させかねない点で極めて重大かつ深刻だ」と述べただけ。豊田硬事務次官が「国民のみなさまに深くおわびする」と陳謝した。

     「人ごとだと思っているのか」。省幹部の一人はため息をつく。ある幹部自衛官は「最後まで現場の気持ちが分からない人だった」と吐き捨てるように言った。離任式は北朝鮮ミサイル発射の3日後。8月1日の定期異動を控えて省内は超多忙で、式を辞退すべきだったとの声もある。

     笑顔で離任式に出た稲田氏だが、自民党は参考人招致で国会に出す考えはない。党幹部は「辞任という一番重い責任の取り方をした大臣を国会に呼ぶべきではない」と言う。

     稲田氏の知らないところで防衛省や自衛隊の幹部が日報非公表を決め、文民統制の機能不全は明確になった。しかし、2月に報告を受けたのに3月に国会で否定した--という稲田氏自身の疑惑は払拭(ふっしょく)されていない。辞めれば在任中の疑惑は不問で説明の必要なし--という自民党の理屈は、一般には理解しがたい。

     「稲田氏不在で疑惑は晴れず、自衛隊に禍根を残す。そんな幕引きは許されない」と語るのは、ジャーナリストの布施祐仁(ゆうじん)氏。南スーダンの日報の情報公開請求を行い、問題を掘り起こした人物だ。

     布施氏は言う。「南スーダンに派遣された隊員たちは、日報に記された『戦闘』の実態を国民に知ってほしかったのではないか。隠蔽には防衛次官や陸上幕僚長ら組織のトップが関与し、全国の自衛官の士気にも大きく影響する。国会に関係者を招致し徹底的に全容解明すべきだ」

     元防衛官僚で内閣官房副長官補も務めた柳沢協二氏も「部下の行動が大臣の意図する方向と異なっていたのか、特別防衛監察でもはっきりしない。文民統制が成り立っていない状況をそのままにしていいのか」と話す。

     安倍首相は稲田氏の辞任時に「閣僚の任命責任は全て私にある」と語った。その延長で日報問題の「丁寧な説明」と真相解明のために、稲田氏を国会で証言させるようリーダーシップを発揮できないものだろうか。

     ちなみに、学校法人森友学園や加計学園の一連の問題もしっかり残っている。夫人の昭恵氏や、自身が「腹心の友」と公言してきた加計孝太郎・同学園理事長らを国会に呼ぶなりしなければ「疑惑隠しのための内閣改造」という批判は消えない。

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