- Twitter
- Facebook
- はてなブックマーク
- メール
- リンク
- 印刷

乳幼児の小さな歯でも、がぶりとかまれると、とても痛い。わが子であれば我慢すればいいが、よその子をかんでしまうと、どうしたものかと冷や汗が出てくる。なぜかむのか、どう対処したらいいのか。専門家に尋ねてみると「かむのにはその子なりの理由が必ずある」という。【生活報道部・稲田佳代】
「お友達にかみつくことが増えています。もう少し早くお迎えに来られませんか」。東京都豊島区に住む会社員の母親(37)は、年度末で忙しくしていた3月、2歳2カ月の長男を預ける保育所の担任からそう言われてショックを受けた。1歳半ごろから他の子をかむことがあったが、2歳前には落ち着いていた。ふだんは午後6時15分のお迎えを1時間延長し始めてから、またかみつくことが続いたのだという。
「早く迎えに行けないから延長にしているのに、どうすればいいの」。帰宅後はすぐに授乳し、4歳上の長女には我慢してもらい、できるだけ甘えさせていた。それでも負担をかけているのかと思うと自己嫌悪に陥り、睡眠時間を削って仕事をする前提で、延長にならないよう夫と交代で迎えに行くようにした。やむを得ず延長する時も2日連続にならないよう調整した。
この記事は有料記事です。
残り2635文字(全文3131文字)