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海部宣男・評 『歌うカタツムリ 進化とらせんの物語』=千葉聡・著

 (岩波科学ライブラリー・1728円)

行きつ戻りつの研究発展

 「蝸牛」と書くように、らせん形の殻を背負ったかわいらしい姿がおなじみ。夏の季語で、アジサイとの取り合わせがよい。江戸俳諧では「ででむし」。学術上は「マイマイ」の名がつく、陸生の貝である。その地味なカタツムリが、なぜ進化論の本一冊の主役になるのだろうか。

 著者は、世界中にカタツムリを追いかける進化生態学者だ。この楽しい本で情熱をこめて語るのは、進化という現象が実際どのようにして起きているのかを見極めようと続けられてきた、研究の物語である。文章は闊達(かったつ)だが、周到に構成された進化論研究史になっている。扱う時代は、ダーウィンから現在、つまり著者の研究を含む約一世紀半。進化にいどむ研究者たちが続々と登場する。その一人一人について語られる研究と人…

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